水回りのリフォームをおこなう際の目安時期や相場は?注意点についても解説
生活するうえで欠かすことのできない水回りは、使用する頻度が高いためリフォームが必要となってきます。
水回りを見直すことは、より快適な生活を送るために大切なことです。
「まだ大丈夫」と先延ばしにしていると、思いのほか修繕費用がかかってしまうこともあり得るのです。
そこで今回は水回りのリフォームをおこなう際の目安時期や相場、注意点について解説します。
水回りをリフォームする際の目安時期
水回りとはキッチン、お風呂場、洗面台、トイレの4つをまとめたものをいいます。
リフォームする際の適切な時期は、新築から15〜20年ほど経つ頃が好ましいと考えられます。
水漏れなどの目に見えてわかるトラブルがあれば、リフォームのタイミングを逃すことはないでしょう。
水回りのトラブルで多いのが、ひび割れやカビ、シロアリによる被害です。
しかし20年使用してもトラブルがない場合、見た目だけでは劣化の判断は難しく、先延ばしにしてしまいがちです。
そのため、見えない部分の下地材や土台の腐食や劣化が進んでしまい、多額の修繕費用がかかってしまうというケースは多々あります。
水回りは10年を過ぎたころから不具合が出やすくなるため、意識しておくと良いでしょう。
リフォームは、家族が増えたり、加齢などで不便に感じるようになったりのタイミングが適切といわれています。
バリアフリーを取り入れるなど、ライフスタイルに合わせたリフォームが可能となります。
水回りをリフォームする際の費用相場
水回りに関する費用相場を1つずつご紹介します。
キッチンの費用相場
水回りの代表といっても過言ではないキッチンは、費用相場が50万〜200万円と他に比べ費用に差が出やすいのが特徴です。
内訳にはシステムキッチンの購入費用、内装工事費、配管工事費、キッチンの撤去費用などが含まれています。
たとえば、場所を変えないシステムキッチンの入れ替えだと50万〜70万円で変更可能となります。
最近人気のI型キッチンを対面式に変更する際の費用は、配管工事費と内装工事費が必要となるため、100万円以上と見積もっておいたほうが良いでしょう。
また、レイアウトを変更したりキッチンを広くしたりする際は、工事費用が膨らむため150万〜200万ほどかかる場合もあります。
他に、レンジフードや食洗機などのオプションを追加すると、その分の費用もかかります。
お風呂場の費用相場
お風呂場のリフォームといえば、ユニットバスに変更するのが一般的で、費用相場は50万〜150万円程度です。
内訳は浴槽の解体費10万~15万円で、仮設工事費2万~3万円、内装工事費2~3万円、給排水工事費7万~9万円、ユニットバス本体の費用30万円以上、取付費5万~10万となります。
ユニットバスの本体費用に関しては種類によって価格差が生じるため、ライフスタイルに合ったものを選ぶと良いでしょう。
ユニットバスとは、浴槽だけでなく壁や床も一式セットになったタイプのことを指します。
気密性や断熱効果が高いため機能性にも優れており、急激な温度変化によるヒートショックを防ぐことができます。
また浴室に手すりを取り付けるなど、バリアフリーにする際は補助金が出る場合があるため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
洗面台の費用相場
洗面台をリフォームする際の費用相場は10万〜50万円と、水回りのなかでもリーズナブルなのが特徴です。
内訳は撤去・処分費用3万〜5万円、洗面台の本体費用は大きさにもよりますが4万〜10万円くらいのものが多く、さらに大きいものでは50万円以上するものもあります。
カウンタータイプの洗面台は、デザイン性に優れたおしゃれなものが多く、収納スペースも広くとることができます。
一方でユニットタイプと呼ばれる鏡とボウル、キャビネットがセットになっている洗面台は、ライフスタイルに合うものを選べるのが特徴的です。
トイレの費用相場
トイレをリフォームする際の費用相場は10万〜50万円となっており、便器のグレードにより差が生じます。
内訳は撤去費用が4万円、便器の本体費用20万円前後、設置費用5万円、給排水管工事1万円、壁や床のクロス費用10万円前後となっております。
どうしても費用がかかるのが、和式トイレから洋式トイレに変更する工事で、和式トイレの床の段差をなくす作業に費用がかかってしまうのです。
また、タンク式のトイレを今人気のタンクレストイレに変更し、手洗い場を新設する場合は45万円くらいが相場となっております。
水回りをリフォームする際の注意点
この章では、水回りをリフォームする際のセットリフォームや、注意点について解説していきます。
セットリフォーム
水回りは同じ時期に不具合が生じる場合も多いため、1か所不具合があれば4か所一気にセットリフォームするのもおすすめです。
セットリフォームをすることで、仕入れや配管工事の費用を抑えることができ、そのうえ工期も短くなるというメリットがあります。
4か所を個別におこなうとそれぞれに工事費用がかかってきますが、セットで依頼すると150万〜300万円程度に抑えることができます。
一方で、セット売りのため商品の種類が限られ、型落ち商品がセットに組まれていることも少なくありません。
そのため色や形、種類などにこだわりがある方は事前にセット内容を確認するか、セット商品ではなく個別に選ぶ方が良いでしょう。
また、完成後に思わぬ不具合が生じる場合もあるため、保証やアフターサービスについても確認しておくことをおすすめします。
商品を選ぶ際の注意点
商品を選ぶ際は、一度実物を見てから決めるようにしましょう。
カタログだけで決めたり、おすすめされるがままに決めたりせず、大きさや機能性をしっかり自分の目で確かめることが大切です。
カタログの写真と実物では色合いやサイズ感も変わってきますので、家の雰囲気やライフスタイルに合ったものを選ぶことをおすすめします。
工期における注意点
工事中はもちろん水回りを使用することはできません。
そのため、使用できない期間はどうするか前もって対策を考えておきましょう。
大規模なリフォームを検討している場合はとくに注意が必要です。
マンションの場合の注意点
マンションでのリフォームを検討している方は、管理規約を確認するようにしてください。
マンションによっては、専有部分であってもリフォームを制限されている場合があるため、不安な方は管理組合に問い合わせることをおすすめします。
また、キッチンのリフォームでガスコンロからIHに変更を検討している場合は、電気の容量にも注意しなければなりません。
マンションは各部屋によって電気の使用可能な容量は決まっているため、合わせて管理組合に相談してみると良いでしょう。
さらに、間取りや床材を変える際も注意が必要です。
間取りを変更することは共用部分にも影響が出るため、変更できない可能性もあります。
カーペットだった床材をフローリングに変えると防音効果が下がる場合があります。
水回りではとくに音が響きやすいため、どうしてもフローリングを選びたい場合は防音性が高い素材のものを選ぶと良いでしょう。
不安な場合はご自身だけで判断せず、管理組合へ問い合わせることをおすすめします。
まとめ
水回りはキッチン、お風呂場、洗面台、トイレのことを指し、新築から10年が経ったら意識し始め、15年〜20年の間に一度リフォームをしておきましょう。
それぞれグレードやリフォームする部分によって費用は変動しますが、将来を快適に過ごすためにも自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことが重要です。