500万円でリノベーションはどこまでできる?施工箇所や注意点を解説

500万円でリノベーションはどこまでできる?施工箇所や注意点を解説

マイホームを購入されたお客様のなかには、設備を新しくしたり、部屋のレイアウトをしたりしたいと考える方もいるでしょう。
そのようなときは、リノベーションするのがおすすめですが、希望や物件の状況によっては高額な費用がかかる可能性があります。
今回は、マイホームをリノベーションする際に、500万円の予算でどこまでできるのか、施工箇所ごとの費用や注意点を解説します。

予算500万円でどこまでリノベーションできるか

予算500万円でどこまでリノベーションできるか

一般的には500万~2,000万円がリノベーションの相場ですが、躯体からおこなうのか、外装や内装のみかなどによって費用は異なります。
また、一戸建てあるいは住宅マンションなのか、物件の種類によっても費用が変わるでしょう。
ここでは、建物の種類別に500万円の予算でどこまでできるかを解説します。

一戸建てやマンション

一戸建ては広さによって異なりますが、LDKやキッチン、水回り、1階のみの部分的なリノベーションであれば500万円以内でできます。
たとえば、キッチンのレイアウトを変える、屋根や外壁の張り替えと修繕をする程度の工事であれば、予算内に収まるでしょう。
また、住宅の骨組みだけを残して、キッチンや浴室の間取りを変更するスケルトンリノベーションも、部屋の広さによっては可能です。
ただし、内装にくわえて外壁と屋根の修繕・張り替えをするなど、施工箇所が多くなると予算オーバーになる可能性が高いです。
そして、大規模な間取りを変える工事も500万円を超えるでしょう。
マンションも一戸建てと同様に、部分的であれば500万円の予算内でできます。
たとえば、壁を撤去してリビングの空間を開放的にしたり、壁紙やフローリングの張り替えをしたりするのみであれば、500万円以内に収まるでしょう。
また、部屋数が少なく、広すぎなければ全体のリノベーションが可能な場合もあります。

築年数30年以上の建物

築年数が長いと、住宅の傷みが気になったり、家族構成が変わったりするため、リノベーションを希望される方は多いです。
内装材の張り替えや水回りの設備交換は、500万円の範囲内に収まるケースが多いですが、劣化状態によっては想定していたよりも工事費がかかる場合があります。
築年数が長い物件ほど設備や資材の劣化が進み、リノベーションが必要な場所が多くなりやすいです。
予算内に収めたい場合は、事前に住宅診断をおこない、優先して対応しなければならない箇所を確認してもらうと良いでしょう。
なお、30年以上の建物になると耐震性や断熱性の改善が必要なケースもあります。
しかし、一戸建てでもマンションであっても、住宅性能を高める工事は500万円を超えるケースがほとんどです。

予算500万円でできるリノベーションの施工箇所

予算500万円でできるリノベーションの施工箇所

部分的な工事であれば500万円でできますが、施工箇所によっては予算を超えてしまう可能性があります。
ここでは、水回り・内装・外装・屋根の施工箇所ごとの費用を解説します。

水回り

キッチンや浴室はカビや汚れが溜まりやすく、リノベーションで水回り設備を一新したい方もいるでしょう。
リビングにいる家族とのコミュニケーションを取りやすくしたい場合は、アイランドキッチンやカウンタータイプに変える方法があります。
レイアウトを変えると部屋の印象が変わるうえに、最新型のキッチンを入れるため家事効率が上がるのがメリットです。
キッチンのリノベーションは100万~150万円が相場となります。
浴室に関しては、ユニットバス交換で50万~150万円かかります。
水回りは1度にまとめて依頼すると、別々のタイミングで工事するよりも設備を安く仕入れでき、人件費も削減できるため、コストが抑えられるでしょう。

内装

壁紙・天井クロスの張り替えは1㎡あたり700~1,500円が相場です。
お住まいすべての壁紙を張り替えるとなれば、40万~80万円かかります。
なお、漆喰や珪藻土など自然の素材で壁を塗装したいときは、予算を多めに見積もる必要があります。
床材は1畳あたり15,000~4万円かかり、フローリングや畳などの種類ごとに費用が変動するでしょう。
もし、費用を抑えたいときは、施工業者に確認しておくのがおすすめです。

外壁・屋根

一般的に、雨風や紫外線にさらされる外壁や屋根は、約10年ごとにリノベーションが必要になります。
外壁の塗装は60万~180万円、屋根の塗装は15万~80万円かかります。
築年数20年を越えていて劣化が目立ってきたときは、外壁の張り替えや重ね張り、屋根の葺き替えや重ね葺きも検討したほうが良いです。
外壁や屋根は、素材や塗料の種類で値段が大きく変わり、耐久性も異なります。
メンテナンスの周期も左右されるため、あと何年住み続けたいかを基準に考えることをおすすめします。
外壁や屋根の工事には足場の設置代がかかりますが、外壁と屋根の工事のタイミングを別にすると、足場代を2回支払わなければなりません。
したがって、外壁と屋根のリノベーションは同時に依頼したほうが節約できるでしょう。

予算500万円でリノベーションする際の注意点

予算500万円でリノベーションする際の注意点

リノベーションする決意が固まったら、費用以外の点もあわせて理解しておくべきです。
注意点を知らずに進めてしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。

建設業許可されている業者かどうかを確認する

500万円未満の工事は、軽微な建設工事に当てはまるため、建設業許可を所有していなくても対応できます。
しかし、建設業許可を所有しない業者は、経験や知識が乏しい可能性があるかもしれません。
さらに、工事後の保証やアフターフォローがきちんとおこなわれない事例もあります。
もし、500万円の予算で業者にリノベーションを依頼するときは、業者選びが重要となります。
信頼できる業者を選ぶコツとして、これまでの施工実績や施工に関する詳細な説明があるか、保証やアフターフォローがあるのかを確認しましょう。

新築と同じクオリティでリノベーションするのは難しい

一戸建てでスケルトンリノベーションをおこなった際の工事費用は700万円以上かかる場合がほとんどです。
施工内容によっては、新築の一戸建てより高額になるケースもあるでしょう。
マンションは一戸建てと比べて安価でおこなえるため、1LDKや面積が狭い場合であれば施工できます。
ただし、3LDK以上の間取りでは予算内に納めるのは難しくなります。
もし、予算を500万円内に抑えたいときは、新築同様を目指すのではなく、必要な箇所のみを検討しましょう。

購入後に工事する場合は築年数によってローンが組めない可能性

築年数50年以上の建物は、建物の種別を問わず資産価値が低いとみなされやすいです。
物件によっては、担保の役割が果たせないと判断され、頭金なしのフルローン契約ができなかったり、融資希望額が下げられたりする可能性があります。
中古物件であればあるほど劣化が目立ち、修繕すべき箇所が多くなって工事にかかる費用が高くなるため、ローンについても事前によく調べておきましょう。
築年数50年以上の建物を購入してリノベーションする場合は、ローンの融資額が少なくなる可能性を見越したプランを立てるのがポイントです。

まとめ

500万円の予算でリノベーションするときは、LDKやキッチン、水回り、1階のみの部分的なものまで可能です。
水回りは1度にまとめて工事すると、別々で工事するよりも設備を安く仕入れでき、人件費も削減されて、コストが抑えられます。
築年数が経っているとローンの融資額が低くなる可能性があるため、建設業許可されている業者に予算を伝え、必要な施工箇所をよく検討しましょう。