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不動産所得の計算方法はどう進める?税金や確定申告の注意点も確認

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石田 唯

筆者 石田 唯

不動産キャリア2年

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不動産から得られる所得に関して、「計算方法が分かりづらい」「税金はどれくらいかかるのか」という悩みをよく耳にします。不動産所得は、収入から必要経費を差し引いて計算し、確定申告が必要な場合も多く、減価償却の取り扱いで迷われる方も少なくありません。この記事では、不動産所得の計算方法や確定申告の注意点、減価償却のポイントまで、初めての方にも分かりやすく解説していきます。大切な資産を守るためのヒントを、ぜひ最後までご覧ください。

不動産所得の基本構造と確定申告での位置づけ

不動産所得とは、土地や建物等の貸付けから得られる所得であり、年間の収入から必要経費を差し引いた額で算出されます。具体的には「総収入金額―必要経費」という計算式で、不動産の貸付収入や更新料、礼金なども収入に含まれますが、返還する敷金などは原則含まれません。必要経費としては、固定資産税、損害保険料、減価償却費、修繕費などが該当します。

確定申告が必要かどうかは、不動産所得の金額に応じて判断します。給与所得者の場合、給与以外の所得(不動産所得を含む)の合計が年間20万円を超えると、確定申告が必要になります。ただし、2025年12月以降は、基礎控除の見直しにより、95万円以下であれば確定申告が不要となるケースがあります。

なお、不動産所得は他の所得と合算して総合課税として取り扱われます。確定申告の提出期限は原則として翌年の3月15日までです。期限を過ぎると無申告加算税等のペナルティが発生する可能性がありますので、ご注意ください。

項目説明具体例
総収入金額家賃・更新料・礼金などの合計家賃+更新料など
必要経費固定資産税・減価償却費など修繕費や保険料
確定申告要否所得金額に応じて判断給与以外の所得が20万円超なら必要

必要経費の中でも重要な減価償却の計算方法

不動産所得における必要経費として大きな比重を占める減価償却について、まずは「定額法」「定率法」、そして中古物件向けの「簡便法」の三つの計算方法を整理してご説明します。

まず「定額法」は、取得費用(購入にかかった代金や工事費、税金など)に法定耐用年数に応じた償却率を掛けて、毎年同額の減価償却費を計上するシンプルな方法です。たとえば、取得費が5,000万円で耐用年数22年、償却率が0.046の場合、5,000万円×0.046=230万円となり、毎年同じ額を償却します 。

次に「定率法」は、未償却残高(取得費からこれまでの償却累計を控除した額)に一定の定率(例:200パーセント定率法なら“2 ÷ 耐用年数”)を掛けて算出します。初年度の償却額は高く、その後徐々に減少していくのが特徴です 。ただし、建物本体には原則として適用できず、設備などの一部資産または税制改正前に取得した資産に限られます 。

さらに「簡便法」は、中古物件を取得した場合に用いられる方法で、新築物件と同じ法定耐用年数をそのまま適用するのが不適切な事情に対応したものです。耐用年数を 「法定耐用年数-築年数」+(築年数×20%)で再計算します。仮に法定耐用年数四十七年、築十年の物件であれば、(47-10)+(二年)=三十九年となります。法定耐用年数を超える築年を持つ場合は、法定耐用年数×20%が耐用年数となります 。

以下の表は、それぞれの計算方法の概要をまとめたものです

方法特徴適用対象
定額法毎年同額を償却建物、建物付属設備
定率法初年度多く、徐々に減少一部設備・税制改正前資産
簡便法中古物件の耐用年数を調整中古不動産取得時

最後に、耐用年数と償却率は国税庁の「減価償却資産の償却率表」に詳細が掲載されています。耐用年数の判断を誤ると税務上のトラブルにつながりますので、必ず正確な数値を確認してください 。

減価償却を活用する際の税金面での注意点

減価償却を活用すると確かに毎年の所得税や住民税の負担を減らしやすくなりますが、その一方で出口(売却)での税負担が大きくなる可能性がある点に注意が必要です。

注意点解説リスク
帳簿上の簿価低下による譲渡所得増加 減価償却を重ねると、取得費が下がり、売却時に譲渡所得が増える 売却時に一括で高額な譲渡税が課される可能性
税務調査での耐用年数・土地と建物の区分の誤り 耐用年数の設定や、土地まで償却しているケースは容易に指摘対象 修正申告や追徴課税のリスク
売却年の償却費の計上タイミング 譲渡年度の減価償却費は必要に応じて所得にするか取得費に加えるか選択可 申告方法によって譲渡所得額が変わるため注意が必要

まず、減価償却費を多く計上すると、帳簿上の簿価がどんどん下がります。すると売却時には、売却価格と簿価の差、すなわち譲渡所得が大きくなるため、譲渡所得税の負担が重くなる可能性があります。これは「税金の先送り」とも表現され、短期的には節税に見えても、売却時にまとまった税負担が生じるリスクがあるのです。

また、税務調査の場では、減価償却に関する設定が非常にチェックされやすいです。耐用年数の選定ミスや、土地部分を誤って償却対象に含めてしまうことなどが典型的な指摘ポイントです。こうした誤りがあると修正申告や追徴税の対象になることもあります。

さらに、売却年度の減価償却費については、「不動産所得の必要経費」として処理するか、「取得費に含める」かを選択できる制度上の取り扱いがあります。この選択により、譲渡所得額が変わるため、どちらが有利かは所得状況等に応じて慎重に判断する必要があります。

上記のように、減価償却の活用にはメリットとリスクが共存します。出口を迎える際の税負担の見通しがつかないまま計上を進めると、将来的に想定外の納税負担につながりかねません。税務調査や譲渡時の税額を見据えた適切な計画が重要です。



具体的な不動産所得計算の流れと確定申告時の実務ポイント

不動産所得を計算し、確定申告に記載する実務の流れは、まず〈年間の総収入金額〉と〈必要経費〉を整理し、その差額を不動産所得として算出することに始まります。「総収入金額」には家賃収入、礼金・権利金・更新料などを含みます。一方、「必要経費」には減価償却費、固定資産税、管理費、借入金利子などが該当します。「不動産所得=総収入金額-必要経費」という計算式で整理されます。

ステップとしては、まず書類をもとに収入を分類し、経費明細をまとめます。減価償却費は建物・設備の取得価額に耐用年数を用いて計算し、固定資産税や管理費、借入金利子はそれぞれ実際の支出や通知書をもとに計上します。特に減価償却費は大きな影響を与えるため、構造別の耐用年数や設備との按分を正確に行うことが肝要です。

次に、算出した不動産所得を確定申告書へ転記します。青色申告の場合は「青色申告決算書(不動産所得用)」、白色申告では「収支内訳書(不動産所得用)」を使用します。それぞれに収入金額欄および所得金額欄があり、所定の欄に転記して記載します。

ステップ内容記載欄
1. 収入と経費の整理家賃・礼金などの収入を合計し、経費は減価償却・固定資産税・管理費・借入利子などを明らかに
2. 不動産所得の計算(総収入金額)-(必要経費)= 不動産所得所得計算欄
3. 申告書への転記青色・白色それぞれの申告様式に対応欄へ記入青色申告決算書または収支内訳書の該当欄

加えて、確定申告時の提出期限(通常は翌年2月16日~3月15日)を守ることが重要です。遅延すると延滞税や無申告加算税などのペナルティが発生する可能性がありますので、提出方法(e-Tax、郵送、税務署窓口)を事前に決め、余裕をもって準備を進めましょう。

まとめ

不動産所得の計算や確定申告には、収入と経費の正確な整理が欠かせません。特に減価償却の方法や耐用年数の扱いは、税額に大きく影響します。必要経費の考え方や確定申告書への記載方法など、基本を押さえておくことで申告ミスも防げます。減価償却費の計上や損益通算など、税務上の注意点も理解しておくと安心です。不動産所得を正しく把握し、適切に確定申告を行うためにも、基礎知識を身につけておきましょう。





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