
東大阪市の地価はどう動いた?最新公示地価から見る売り時・買い時
「東大阪市の地価は今どうなっているのだろう」「今は不動産を売り時なのか、それとも買い時なのか」——東大阪市にお住まいの方や、これから移住を検討している方の多くが、一度は気になるテーマではないでしょうか。地価は景気動向や金利、人口動態など様々な要因を映し出す「街の通信簿」ともいえる指標です。
この記事では、国土交通省が2026年3月に公表した最新の「令和8年地価公示」のデータをもとに、東大阪市の地価がどのように動いているのかを、住宅地・商業地・工業地の用途別に整理し、大阪府全体や過去のデータとも比較しながら解説します。そのうえで、今が売り時なのか買い時なのかを判断するための具体的な材料もあわせてご紹介します。東大阪市での不動産売買を考えるうえでの参考にしてください。
- 東大阪市の地価は令和8年公示で平均16万6785円/㎡、前年比+1.75%と5年連続で上昇しています。
- 住宅地は+0.90%と緩やかな上昇、工業地は+5.54%と大阪府平均に迫る勢いで伸びています。
- 最高価格地点は小阪1-10-35(37万2000円/㎡)、過去最高値は1991年の64万9786円/㎡です。
東大阪市の令和8年地価公示から見る最新動向
2026年3月に国土交通省が公表した「令和8年地価公示」によると、東大阪市の全用途平均は1平方メートルあたり16万6785円(坪単価約55万1,355円)で、前年からの変動率は+1.75%の上昇でした。全国的にも地価は5年連続で上昇しており、東大阪市もこの流れに沿った動きを見せています。
- 東大阪市の全用途平均地価は16万6785円/㎡、前年比+1.75%の上昇
- 全国平均・三大都市圏ともに全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続で上昇
- 東大阪市の地価公示は1983年(昭和58年)から44年分のデータが蓄積されている
詳しく解説していきます!
地価公示とは、地価公示法に基づき国土交通省土地鑑定委員会が、毎年1月1日時点における全国約2万6,000地点の「標準地」について、1平方メートルあたりの正常な価格(公示価格)を判定し、公表する制度です。一般の土地取引価格の指標となるほか、公共事業用地の補償金額算定などにも用いられる、いわば「土地の公的な物差し」といえます。東大阪市内にも複数の標準地が設定されており、住宅地・商業地・工業地それぞれの動向を毎年追跡できます。
令和8年地価公示における東大阪市の全用途平均は16万6785円/㎡で、前年からの変動率は+1.75%です。全国順位では120位、変動率の全国順位では301位となっており、地価の絶対水準はそれほど高くないものの、上昇基調そのものは全国の潮流と一致しています。全国平均で見ても、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続の上昇となっており、三大都市圏(東京圏・大阪圏・名古屋圏)ではさらに上昇幅が拡大する傾向が続いています。
東大阪市の地価公示データは1983年(昭和58年)分から蓄積されており、過去最高値はバブル期の1991年(平成3年)の64万9,786円/㎡、過去最低値は2013年(平成25年)の15万4,943円/㎡です。現在の16万6,785円/㎡という水準は、バブル期のピークからは依然として大きく下回っているものの、2013年の底値からは着実に回復してきていることが分かります。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 令和8年地価公示(全用途平均) | 16万6,785円/㎡(前年比+1.75%) |
| 過去最高値(1991年) | 64万9,786円/㎡ |
| 過去最低値(2013年) | 15万4,943円/㎡ |
用途別に見る東大阪市の地価動向
東大阪市の地価は、住宅地・商業地・工業地で上昇率に差があります。特に「ものづくりのまち」らしく、工業地の上昇率が突出して高い点が令和8年公示の特徴です。
- 住宅地:15万0,172円/㎡(前年比+0.90%)
- 商業地:22万9,777円/㎡(前年比+1.26%)
- 工業地:15万1,057円/㎡(前年比+5.54%)
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東大阪市の住宅地平均は15万0,172円/㎡(坪単価約49万6,438円/坪)で、前年比+0.90%の上昇です。上昇はしているものの、後述する大阪府平均の+2.81%と比べると緩やかなペースにとどまっています。急激な高騰が起きていない分、実需で住宅を購入したいファミリー層や単身の方にとっては、比較的落ち着いた価格帯で検討できるエリアといえます。
商業地平均は22万9,777円/㎡(坪単価約75万9,595円/坪)で、前年比+1.26%の上昇です。布施駅や小阪駅など、複数路線が乗り入れる駅前エリアを中心に、店舗・オフィス需要を背景とした底堅い動きが続いています。大阪市中心部のような急騰は見られないものの、着実な回復基調にあります。
工業地平均は15万1,057円/㎡(坪単価約49万9,362円/坪)で、前年比+5.54%と、住宅地・商業地を大きく上回る伸びを見せています。これは大阪府平均の工業地上昇率+7.51%に迫る水準で、中小企業の工場が集積する「ものづくりのまち」東大阪市らしい特徴です。物流施設や工場用地への投資需要の高まりが、地価の押し上げ要因になっていると考えられます。
| 用途 | 令和8年平均 | 前年比変動率 |
|---|---|---|
| 住宅地 | 15万0,172円/㎡ | +0.90% |
| 商業地 | 22万9,777円/㎡ | +1.26% |
| 工業地 | 15万1,057円/㎡ | +5.54% |
大阪府・全国と比較してわかる東大阪市の特徴
東大阪市の地価上昇率+1.75%は、大阪府平均の+4.32%と比べると緩やかです。大阪市中心部や北摂地域の急騰と比べ、東大阪市は「実需に根差した底堅い上昇」にとどまっている点が特徴といえます。
- 大阪府全体の全用途平均は+4.32%で東大阪市の+1.75%を上回る
- 大阪市浪速区・中央区は住宅地上昇率が+15%を超えるなど地域差が大きい
- 東大阪市が属する「東部大阪地域」は令和6年から令和7年にかけて上昇率が拡大傾向
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令和8年地価公示によると、大阪府全体の全用途平均は41万2,022円/㎡で、前年比+4.32%の上昇です。内訳を見ると、住宅地は16万5,632円/㎡(+2.81%)、商業地は131万6,509円/㎡(+8.46%)、工業地は14万0,273円/㎡(+7.51%)となっています。東大阪市の住宅地上昇率+0.90%は大阪府平均+2.81%の3分の1程度、商業地上昇率+1.26%も大阪府平均+8.46%を大きく下回っており、大阪市中心部や北摂地域と比べると、東大阪市の地価上昇はかなり緩やかであることが分かります。
大阪府内の市区町別で見ると、住宅地の上昇率上位は大阪市浪速区・中央区の15.5%、大阪市西区の15.3%、大阪市福島区の15.0%などとなっており、インバウンド需要や再開発の影響で大阪市中心部の地価は急騰しています。これに対し、東大阪市を含む「東部大阪地域」は、令和6年の住宅地上昇率+1.2%から令和7年には+1.6%へと緩やかに拡大しており、急騰ではなく着実な回復基調にあるといえます。
東大阪市の地価上昇が大阪市中心部ほど急激でない背景には、投機的な取引よりも実需(実際に住む・使うための取引)が中心であることが考えられます。急騰していないということは、裏を返せば「今後も比較的安定した価格で取引されやすい」エリアであるとも解釈でき、実需目的で不動産を購入・売却する方にとっては判断しやすい市場環境が続いているといえます。
| 地域 | 全用途平均の変動率(令和8年) |
|---|---|
| 東大阪市 | +1.75% |
| 大阪府全体 | +4.32% |
| 大阪市浪速区・中央区(住宅地) | +15.5% |
地価から読み解く「売り時」の判断材料
地価が5年連続で上昇していること、特に工業地の伸びが大きいことから、老朽化した工場・倉庫や、駅前の商業系物件を所有している方にとっては、売却を検討する好機が続いていると考えられます。
- 工業地は+5.54%と大阪府平均に迫る伸びで、工場・倉庫等の売却に追い風
- 住宅ローン金利の上昇局面では、将来的に買い手の総予算が縮小するリスクもある
- 相続空き家や老朽化物件は、地価が底堅いうちに売却・活用を検討する価値がある
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工業地の地価が+5.54%と大きく伸びていることは、工場や倉庫、資材置き場などを所有する方にとって重要な情報です。「ものづくりのまち」東大阪市では、事業承継や高齢化に伴い工場用地を手放す判断をされるケースも少なくありませんが、地価が上昇局面にある今のうちに売却を検討することで、有利な条件での取引が期待できます。
2026年に入り、日本銀行は政策金利を引き上げており、住宅ローンの変動金利・固定金利ともに上昇基調が続いています。金利が上がるほど、買い手が組める住宅ローンの総額は目減りしやすく、将来的に「同じ物件でも今より売れにくくなる」可能性があります。地価が上昇している一方で買い手の購入余力が徐々に縮小するとすれば、両方のバランスが取れている今のタイミングで売却を検討することにも合理性があります。
相続した空き家や老朽化した戸建てを所有している場合も、地価が底堅く推移している今のうちに売却や更地化を検討する価値があります。放置期間が長くなるほど建物の劣化が進み、固定資産税の負担も重くなる一方、地価そのものが下落局面に転じてしまうと、売却価格にも影響が及ぶ可能性があります。
| 所有物件のタイプ | 売却を後押しする材料 |
|---|---|
| 工場・倉庫等の工業系不動産 | 工業地地価+5.54%という高い伸び |
| 駅前の店舗・オフィス物件 | 商業地の底堅い上昇(+1.26%) |
| 相続空き家・老朽化戸建て | 地価が底堅いうちの早期売却によるリスク回避 |
地価から読み解く「買い時」の判断材料
東大阪市の住宅地上昇率+0.90%は大阪府平均を大きく下回る緩やかな水準であり、大阪市中心部のような価格高騰が起きていない今のうちに、住宅取得を検討する価値があるエリアです。
- 住宅地上昇率は大阪府平均の3分の1程度と緩やかで、実需層にとって手が届きやすい
- 住宅ローン金利は上昇基調にあり、今後の負担増を見据えた早めの検討が有効
- 最高値地点(小阪)と最低値地点(五条町)の差が大きく、エリア次第で選択肢が広い
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東大阪市の住宅地上昇率+0.90%は、大阪府平均+2.81%はもちろん、大阪市浪速区・中央区の+15.5%と比べても際立って緩やかです。大阪市内への通勤・通学の利便性を確保しながら、地価の急騰に巻き込まれていないエリアを探している方にとって、東大阪市は依然として検討価値の高い候補地といえます。
2026年に入り、日本銀行の利上げを受けて住宅ローンの変動金利・固定金利ともに上昇が続いています。金利が今後さらに上がれば、同じ借入額でも将来の返済負担は増えていく可能性があります。地価そのものは緩やかな上昇にとどまっている東大阪市であっても、金利上昇による実質的な負担増を考慮すると、「地価が急騰する前」かつ「金利がこれ以上大きく上がる前」に購入を検討することは、資金計画の観点から理にかなった判断といえます。
東大阪市内では、最高価格地点の小阪(37万2,000円/㎡)と最低価格地点の五条町(4万8,000円/㎡)で8倍近い価格差があります。駅からの距離や生活利便性、学区などの条件によって、同じ市内でも予算に応じた選択肢が幅広く存在するということです。ご自身の優先順位(通勤利便性、静かな住環境、価格重視など)を整理したうえで、複数のエリアを比較検討することが、納得のいく購入につながります。
| 検討ポイント | 東大阪市の状況 | 買い時と考えられる理由 |
|---|---|---|
| 住宅地の地価上昇率 | +0.90%(大阪府平均+2.81%) | 急騰前の比較的落ち着いた価格帯 |
| 住宅ローン金利 | 2026年に入り上昇基調 | これ以上の金利上昇前に検討する価値 |
| エリア内の価格差 | 最高37万2,000円〜最低4万8,000円/㎡ | 予算に応じた選択肢の幅広さ |
まとめ
- 東大阪市の地価は令和8年公示で平均16万6785円/㎡、5年連続で上昇している
- 住宅地は+0.90%と緩やか、工業地は+5.54%と「ものづくりのまち」らしい高い伸び
- 大阪府平均+4.32%と比べると上昇は穏やかで、実需層にとって検討しやすい市場環境
- 工業系不動産や相続空き家は売り時、住宅取得は金利上昇前の今が検討のタイミング
令和8年地価公示から見えてきたのは、東大阪市の地価が全国・大阪府の上昇基調に沿いながらも、大阪市中心部のような急騰は見られない「実需に根差した底堅い市場」であるという姿です。工業地の伸びは事業用不動産の所有者にとって売却の好機を示し、緩やかな住宅地上昇と金利上昇局面の組み合わせは、これから住まいを探す方にとって「検討を先延ばしにしすぎない」ことの重要性を示しています。東大阪市エリアの売却査定や住まい探しについて、地価動向も踏まえたご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。


![[石田 唯]](https://cdn.img-asp.jp/staff/329462_1_100_0_3.jpg)