中古マンション購入後にリノベーションする魅力は?費用についても解説
建物を新築時の状態に戻すことをリフォームといいますが、リノベーションは建物に新しい価値を付与する工事のことです。
中古マンションの購入を検討している方の中には、購入後にこのリノベーションを施したいと考えている方も少なくないでしょう。
しかし、実際のところどのようなメリットがあるのか、費用はどれくらいなのかと、迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、中古マンションのリノベーションについて、魅力や費用、そしてデメリットも解説していきます。
中古マンション購入後にリノベーションを検討している方は、ぜひこの記事をご参考になさってくださいね。
中古マンションをリノベーションする魅力とは?
中古マンションを購入後、リノベーションを検討することは多くのメリットがあります。
とくに、新築マンションを購入するよりもコストを抑えつつ、ライフスタイルに合った間取りを実現することが可能です。
まずは、具体的にどのような魅力があるのかを見ていきましょう。
メリット
リノベーションを選択する大きな理由の一つは、新築マンションを購入するよりもコストを大幅に抑えられる点です。
中古マンションは新築に比べて、初期の物件価格が低いため、購入後にリノベーション費用をくわえても、総コストを抑えることが可能です。
とくに、都心部や人気のエリアでは、新築物件の価格が非常に高額になるため、コスト面でのメリットは顕著でしょう。
さらに、中古マンション市場は新築に比べて供給が豊富であり、さまざまな条件に合った物件を見つけることができます。
そのうえで、リノベーションを施して自分に合ったマイホームを造れることも、魅力の一つです。
このように、経済的な負担を軽減しつつ、選択肢を広げることができるのが、中古マンションのリノベーションの魅力といえます。
間取り設計の魅力
中古マンションをリノベーションする際、ライフスタイルに合わせた間取りを自由に設計できることは、大きなメリットです。
新築マンションでは、すでに決められた間取りが多く、住む人のニーズに完全には応えられない場合があります。
一方で、中古マンションを購入し、リノベーションすることで、自分や家族のライフスタイルに合った間取りを実現することが可能です。
たとえば、リビングを広くとって家族が集まるスペースを充実させたり、収納スペースを工夫して日々の生活をより快適にしたりすることができます。
また、趣味や仕事のスペースを設けることで、住まいが自分のライフスタイルにぴったり合った空間となり、より満足度の高い生活を送ることができます。
新築と比べたときの魅力
中古マンションは、新築マンションと比べて資産価値が下がりにくい点が大きなメリットとなります。
新築物件は、購入直後から市場価値が低下することが多く、数年経過すると大幅に価値が下がるケースが見られます。
しかし、中古マンションはすでに市場における価値がある程度確立されており、購入後の急激な資産価値の低下が起こりにくいです。
また、中古物件を選ぶ際には、周囲の環境を事前に確認できるという点も大きな利点です。
新築マンションを購入する際、モデルルームの見学で決めてしまう場合などは、周辺環境を把握することが難しいでしょう。
一方、中古マンションの場合は周辺の生活環境や交通の便、治安など、購入前に詳細な情報を把握することができ、安心して物件を選ぶことが可能です。
このように、資産価値の安定性と環境の確認が可能である点で、中古マンションのリノベーション魅力的な選択肢といえます。
リノベーションの費用について
マンションをリノベーションする際にかかる費用相場は、多くの方にとって重要な検討事項です。
リノベーションは理想の住まいを実現する手段として魅力的ですが、費用面での計画が欠かせません。
この章では、費用に影響するポイントや内訳、業者の選び方について解説していきます。
費用に影響するポイント
リノベーション費用は、さまざまな要因によって大きく変動します。
まず、物件の広さが重要な要素です。
施工面積が広ければ広いほど、必要となる資材や設備の量が増え、それに伴って作業量も増加するため、費用がかさむ傾向にあります。
さらに、間取りや内装デザインも費用に大きな影響を与えます。
たとえば、水回りの移動や、床や壁、キッチンのグレードアップをおこなう場合、その分費用が高くなることが一般的です。
また、物件が高層階に位置している場合、資材の運搬に追加の費用が発生することがあります。
地域によっても費用は異なり、土地ごとに材料費や職人の工賃が異なるため、同じリノベーション内容でも地域によって費用が変動することがあります。
費用の内訳
リノベーション工事には、さまざまな工程が含まれており、それぞれの工程に専門の工務店や職人が関わるため、各工程ごとに費用が発生します。
たとえば、解体工事では、既存の床、壁、天井、設備などを取り除き、搬出や廃棄をおこなう作業が含まれます。
また、木工事では、大工さんが床や壁、天井を作る作業をおこない、フローリングの貼り付けなども必要です。
各工程ごとに必要な技術や労力に応じて費用が異なるため、見積もり書を理解し、適切な費用計画を立てることが重要です。
業者の選び方
リノベーションを成功させるためには、信頼できる業者を選ぶことが重要でしょう。
なぜなら、業者の選び方によって、リノベーション費用が大きく変わることがあるからです。
一般的に、地元の工務店に依頼する場合、費用を抑えることができるケースが多いとされています。
これは、規模が大きな業者に比べて広告宣伝費や営業活動にかかるコストが少なく、その分工賃に反映されることが少ないためです。
しかし、地元の工務店の品質は業者によって異なるため、施工事例や実績を確認し、信頼できる業者かどうかを見極める必要があります。
一方、大手の業者に依頼する場合は、品質基準が統一されていることが多く、一定の品質が期待できますが、その分費用が高くなる傾向があります。
そのため、業者選びは費用と品質のバランスを考慮しながら、自分の希望に合った業者を選定することが大切です。
中古マンションリノベーションのデメリット
中古マンションをリノベーションすることには多くの魅力がありますが、その一方でデメリットも存在します。
中古マンション購入後にリノベーションを検討している場合は、デメリットについてもしっかりと把握しておきましょう。
ローンの金利が高くなってしまう
中古マンションを購入してリノベーションをおこなう際、住宅ローンの金利が適用されない場合があります。
この場合、リノベーション費用は住宅ローンに組み込めず、リフォームローンを利用することが一般的です。
しかし、リフォームローンの金利は住宅ローンよりも高く設定されており、金利差が3%以上も生じることがあります。
たとえば、変動金利で比較した場合、住宅ローンの金利が0.7%である一方、リフォームローンは3.942%と高く、金利負担が大きくなるのが現状です。
そのため、リノベーション費用を含めた総支払額が、新築購入と同等、もしくはそれ以上になる可能性も考慮する必要があるでしょう。
住むまでに時間がかかる
中古マンションを購入しリノベーションをおこなう場合、すぐに住むことができない点もデメリットです。
新築のマンションや建売住宅であれば、購入後すぐに入居できるのが一般的ですが、リノベーションでは工事が必要なため、入居までに時間がかかります。
工事の規模や内容によって異なりますが、設計期間だけでも2~3か月、さらに工事期間として1~2か月が必要となります。
これらを合わせると、短くても3ヶ月、長い場合は5か月以上の期間を要することが考えられるでしょう。
また、仮住まいが必要な場合は、その費用も加算されるため、計画的な準備が求められます。
まとめ
中古マンションのリノベーションは、新築よりもコストを抑えつつ、ライフスタイルに合った間取りを実現し、資産価値の安定性や周囲の環境確認ができる点が魅力です。
費用は、物件の広さや間取り、地域、業者選びによって大きく変動し、適切な計画と信頼できる業者の選定が成功の鍵です。
中古マンションのリノベーションにはメリットが多い半面、ローン金利が高くなりやすいことや、入居までに時間がかかるというデメリットがあるため、注意しましょう。