リノベーションで土間をつくるメリットとは?費用相場も解説

お役立ち情報

リノベーションで土間をつくるメリットとは?費用相場も解説

マイホームの購入を考えている方のなかには、購入後にこだわりのリノベーションをおこないたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
毎日の生活を快適に過ごすためのリノベーションとしておすすめなのが、土間の設置です。
そこで今回は、土間とはどのようなものなのか、土間をつくるメリット・デメリットと費用相場を解説します。

リノベーション前に知りたい土間とは

リノベーション前に知りたい土間とは

土間と耳にしたことがあっても、実際に土間を目にしたことのある方は少ないでしょう。
まずは、土間とはどのようなものなのか、具体的な内容をチェックしてみましょう。

土間の定義

土間の定義として挙げられるのが、土足で使う空間であり、それが室内であることです。
室内で土足になる空間として思い浮かべられるのは玄関ですが、厳密には土間と玄関は違います。
土間が初めて日本の住居に取り入れられたのは、縄文時代の竪穴(たてあな)式住居だとされています。
その後、西洋文化が浸透するまでは、玄関と土間の両方を持つ住居が一般的でした。
しかし、西洋文化が生活様式を変化させ、土間は一般家庭から姿を消します。
近年では、土間の良さが再評価され、リノベーションで土間をつくる方が増えています。

土間の役割

リノベーションで土間をつくる場合、玄関から伸びるかたちで設けるのが一般的です。
そのため、土間には、玄関に収納しきれない荷物を置く役割があります。
土間は、土足の空間であることから、外で使うベビーカー・自転車・傘などをそのまま収納することが可能です。
また、単なる荷物置き場だけではなく、趣味の空間として活用する方法もあります。
フローリングの床には置きにくいトレーニングマシーンを土間に設置したり、DIYやガーデニングを楽しんだりするといった使い方が代表的です。
たとえば、登山やキャンプなどのアウトドア用品を保管する際、汚れたままでも土間にすぐ置けるため、室内を清潔に保ちやすいです。
テントやシュラフなどを乾かす際も、土間に広げて風通しを確保しながら効率的にケアできます。

リノベーションで土間をつくるメリット・デメリット

リノベーションで土間をつくるメリット・デメリット

実際にリノベーションをおこなう前に、土間にどのようなメリット・デメリットがあるかを把握しておくことが大切です。

メリット①汚れに強い

土間は土足で使用することを前提としているため、汚れに強いのが大きなメリットです。
泥汚れのついた自転車やベビーカーなども、そのまま運び入れやすくなります。
さらに、水で流せる素材を使えば掃除も容易なので、アウトドア用品や植木鉢などを気にせず置けます。
汚れが落ちきらないアウトドアグッズを土間に保管しておけば、室内に悪臭や泥が広がることを防げるため、掃除の手間を減らせるのも魅力です。

メリット②屋根がある

屋根のある空間として土間を利用できる点もメリットです。
屋根のない屋外に自転車置き場を設置した場合、雨の日には荷物の移動が大変ですが、土間があればゆっくりと荷物を室内に運び込めます。
また、雨に弱い植物を土間で育てるなど、半屋外空間ならではの使い方も可能です。

メリット③バーベキューを楽しめる

耐火性のある建材を使用すれば、土間でバーベキューを楽しめるのが魅力です。
屋根があるため、雨天でもバーベキューが可能でしょう。
ただし、火気を扱う際には必ず十分な換気を確保し、煙の排出方法や法令上の安全面も考慮しなければいけません。
換気設備や防火対策を怠ると、火災や一酸化炭素中毒などの危険があるため、自治体のルールを調べたり専門家に相談したりして、万全の態勢でおこないましょう。

デメリット①湿気がたまりやすい

室外と室内の中間に位置する土間は、温度差による結露などで湿気がたまりやすい点がデメリットです。
とくに、冬場はカビが生えるリスクが高いため、湿気対策として調湿効果のある建材を活用するのがおすすめです。
たとえば、珪藻土(けいそうど)などを壁材に用いると、湿度を吸収・放出しやすく、においの軽減にもつながるでしょう。

デメリット②室内空間が狭くなる

土間を広く設けると、土足ではない室内空間が狭くなることがデメリットです。
必要な収納スペースや動線を考慮したうえで、土間をどの程度の広さにするか検討しましょう。
広くしすぎると、室内のレイアウトが不便になるおそれがあるため、家族の生活スタイルに合わせて最適な大きさを見極めることが大切です。

デメリット③寒さが気になる

土間は、家の一部として基礎の上に置かれますが、外気の影響を受けやすいため冬場は冷気が侵入しやすいです。
結果として、室温が下がり、暖房効率が悪くなる可能性があります。
そのため、暖房器具の追加設置やサッシの二重化などで対策を講じないと、快適な室温を保ちにくいでしょう。

リノベーションで土間をつくる場合の費用相場

リノベーションで土間をつくる場合の費用相場

目安となる費用相場

リノベーションで土間をつくる費用は、広さや素材、解体範囲によって変動します。
玄関スペースを3畳ほど広げて土間を設ける程度なら、おおむね30万~60万円が相場です。
工事の内容としては、床や壁の解体処分費、土間用の床材と壁材の施工費用が含まれます。
ただし、キッチンやリビングなど他の空間のリノベーションと同時におこなう場合は、合計の費用や工期が増すことに注意が必要です。

費用が高額になる場合

今ある玄関を拡張する程度であれば比較的費用を抑えられますが、一戸建てで場所を大きく移動したり、増築や構造を変更したりする場合には費用が跳ね上がります。
解体工事や基礎工事、補修費用などが増加して100万円以上かかることもあります。
マンションのように構造上制限がある物件では、土間がつくれないケースもあるので事前に確認しましょう。

マンションの場合

マンションでも土間をつくることは可能ですが、床の下地や管理規約などによっては制限される場合があります。
工事の際に騒音問題が発生しやすいことにも注意が必要です。
リノベーションを計画する前に、管理組合や専門業者に相談し、必要書類や工事手順などを十分に確認してください。
マンションでは、共用部分への工事や騒音に関する規定が細かく定められていることがあります。
そのため、土間の新設に伴い、排水設備や基礎部分に変更を加える場合は、規約の範囲内で許可を得なければ、工事がおこなえないという可能性もあるでしょう。
さらに、工事期間中の作業時間帯や資材の搬入経路について、事前に管理組合へ報告し、承認を得ることが重要です。

工事における注意点

土間のリノベーションでは、掃除のしやすさを考慮した素材選びが重要です。
タイルや石、モルタルなどの水拭きしやすい素材を使うことで、汚れの蓄積を防ぎやすくなります。
また、土間をガーデニングスペースや作業場として使う場合、手洗い場を併設することで、さらに使い勝手が良くなるでしょう。
ただし、排水設備や給水管の追加工事が必要になるため、費用や工期を見積もってから導入の可否を判断してください。

まとめ

マイホームをリノベーションして、土間を設けると収納や趣味のスペースとして大いに活用できます。
屋根がある空間で土足のまま作業やバーベキューができるなどのメリットがありますが、湿気や寒さ、室内スペースの確保などには注意が必要です。
施工費の目安は30万~60万円ほどですが、工事内容や物件の構造によって大きく変わります。
メリットとデメリット、費用相場を踏まえながら、理想の暮らしを実現するためのリノベーションを計画してみてください。


”お役立ち情報”おすすめ記事

  • 外観をリノベーションするメリットとは?費用や種類を解説の画像

    外観をリノベーションするメリットとは?費用や種類を解説

    お役立ち情報

  • 2LDKの特徴は?間取りを2LDKにリノベーションするメリットも解説の画像

    2LDKの特徴は?間取りを2LDKにリノベーションするメリットも解説

    お役立ち情報

  • 実家建て替え時のメリットと注意点|諸費用・固定資産税・相続の画像

    実家建て替え時のメリットと注意点|諸費用・固定資産税・相続

    お役立ち情報

  • リノベーションのプランニングとは?予算に合わせて決めるコツを解説の画像

    リノベーションのプランニングとは?予算に合わせて決めるコツを解説

    お役立ち情報

  • リノベーションの打ち合わせ前に準備したいことは?流れやポイントをご紹介の画像

    リノベーションの打ち合わせ前に準備したいことは?流れやポイントをご紹介

    お役立ち情報

  • デザイナーズマンション × リノベーション:こだわりの住まいを実現する方法の画像

    デザイナーズマンション × リノベーション:こだわりの住まいを実現する方法

    お役立ち情報

もっと見る