マンションに暖炉は設置できる?リノベーションのメリットや費用を解説

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マンションに暖炉は設置できる?リノベーションのメリットや費用を解説

暖かみのあるリビングの演出のひとつとして、暖炉に憧れを持つ方が多いでしょう。
暖炉は設置が大がかりで、郊外の一戸建てでしか見られないイメージがありますが、マンションでも暖炉を設置する方法があります。
そこで今回は、マンションに設置できる暖炉の種類やリノベーションのメリット、費用について解説します。

マンションに設置できる暖炉の種類

マンションに設置できる暖炉の種類

マンションに設置できる暖炉の種類は、主に「ガス式暖炉」「電気式暖炉」「バイオエタノール暖炉」があります。

ガス式暖炉

ガス式暖炉は、ガスファンヒーターと同じ仕組みで、ガスを燃料として使用する暖炉です。
ファンで取り込んだ空気を燃焼させ、その温かい空気を室内に送り込む構造となっています。
薪に似せた擬木や炎の揺れを再現した「ダンシングフレーム方式」により、リアルな暖炉のような雰囲気を楽しむことができます。
立ち消え安全装置や過熱防止装置など、充実した安全装置が搭載されている製品が多く、子どもがいる家庭でも安心です。
ただし、燃料にガスを使用するため、オール電化の住宅では使用できません。
また、室内の空気を燃焼させて二酸化炭素が発生するため、一定時間ごとに換気が必要です。

電気式暖炉

電気式暖炉は、電気を動力源としたストーブで、コンセントに差し込むだけで使用できます。
工事が不要で、火災や一酸化炭素中毒などのリスクがない点がメリットです。
LEDライトやハロゲンランプを使用して、炎を再現する製品もあります。
薪が燃える音を表現した製品もあり、火を使わずにリアルな暖炉の雰囲気を楽しむことができます。
サイズやデザインが多様で、部屋の大きさや他のインテリアとの調和を考慮して製品選びが可能です。
暖房性能はほかのタイプに比べやや劣るため、部屋全体を温める暖房としてではなく、スポット的な使用が適しています。

バイオエタノール暖炉

バイオエタノール暖炉は、トウモロコシやサトウキビなどを原料にした燃料「バイオマス」を使用しています。
バイオマスは、石油に代わるエコな燃料として、近年注目を集めています。
燃焼時に一酸化炭素が発生せず、煙や煤も少ない点がメリットです。
ただし、燃焼中に二酸化炭素が発生するため、適度な換気が必要です。
バイオエタノール暖炉は、薪式の暖炉に劣らない暖房性能を持っているため、部屋全体を温めるのに適しています。

マンションのリノベーションで暖炉を設置するメリットとデメリット

マンションのリノベーションで暖炉を設置するメリットとデメリット

マンションのリノベーションにおける暖炉の設置には、メリット・デメリットがあるため、両者を検討してから決めることが大切です。
ここでは、メリット・デメリットをそれぞれ2つずつご紹介します。

メリット①癒やしが得られる

炎による癒やしやリラックス効果は、暖炉を設置するメリットのひとつです。
炎のゆらぎは「1/fゆらぎ」と呼ばれ、波の音や木々の揺れなど、自然界に存在する音やリズムに共通する癒やし効果があります。
また、暖炉の見た目はインテリア性が高く、部屋に設置することで大きな存在感をもたらします。

メリット②家族のコミュニケーションスペースができる

暖炉がある部屋で一緒に過ごすと、コミュニケーションの密度が向上するという研究結果があります。
暖炉があると心が落ち着き、互いへの親近感が増しやすいことがその理由です。
古来より人類には、焚火を囲んで語り合い、親睦を深める文化があることがこれに関連しているのでしょう。
家族が集まるリビングに暖炉を設置すれば、コミュニケーションが促進され、絆が深まる可能性があります。

デメリット①手入れが必要になる

マンションに設置できる暖炉は、古来の暖炉に比べて手入れが少なくて済みますが、ある程度の手入れは必要です。
機能性よりも暖炉の見た目の再現を重視したデザインの製品では、細かなゴミやホコリを取り除く手入れに手間がかかることがあります。
ガス暖炉ではフィルターの手入れ、火を使うタイプの暖炉では灰の掃除が必要です。
暖炉を快適に使用するためには、定期的な手入れが必要であることを覚えておきましょう。

デメリット②リアルな暖炉を想像しすぎるとがっかりする

暖炉に憧れを持つ方がイメージするのは、炎のゆらぎや薪が燃える音、香りなどでしょう。
マンションで設置できる簡易的な暖炉は、見た目や音で暖炉の様子を再現しているものの、実際には異なる点があります。
リアルな暖炉では、薪を燃やすことによる遠赤外線の熱効果で部屋全体をしっかりと温めることができます。
近くに座って薪をくべたり、手をかざして温めたりするのも、暖炉ならではの楽しみ方です。
電気やガスを使用した暖炉では、このようなリアルな暖炉の温かさや趣を感じることはできません。
リアルな暖炉のイメージで期待しすぎると、簡易的な暖炉では物足りなく感じることがあり、これがデメリットとなる場合があります。

マンションのリノベーションで暖炉を設置する場合の費用

マンションのリノベーションで暖炉を設置する場合の費用

マンションのリノベーションで暖炉を設置する場合に気になるのが、費用面でしょう。
ここでは、暖炉の種類ごとにかかるリノベーション費用を解説します。

ガス式暖炉の費用

ガス式暖炉の場合、本体費用と設置費用がかかります。
本体費用はデザインやサイズによって幅がありますが、30~100万円程度が相場です。
また、ガス式暖炉を設置するためにはガス栓が必要であり、設置場所の状況によっては、外壁面に穴をあける工事が必要になることもあります。
設置費用は必要な工事によって異なりますが、数十万円程度かかる場合があります。

電気式暖炉の費用

電気式暖炉は、コンセントに差し込むだけで使用できるため、基本的にかかる費用は本体価格のみです。
簡易的な置き型タイプの製品であれば、1万円程度で購入できるものもあります。
一方、マントルピース型では、50万円以上の製品もあります。
マントルピースとは、暖炉の周りにある装飾用の飾り棚で、伝統的な暖炉のイメージを形作る重要な要素です。
費用は高額になりますが、マントルピースがあるとインテリアとしての暖炉らしさが強調されます。
また、電気式暖炉に使用されている疑似炎の寿命は約3年です。
電球が切れた場合は新しいものに交換する必要があり、定期的な費用がかかることを覚えておきましょう。

バイオエタノール暖炉の費用

バイオエタノール暖炉には、置き型タイプ、マントルピース型、壁に埋め込むタイプがあり、費用には大きな幅があります。
置き型タイプはサイズによって異なりますが、5~30万円程度で本体を購入することが可能です。
マントルピース型や壁に埋め込むタイプは、設置工事が必要なため、高額になることがあります。
本体価格は20~30万円程度で、設置工事には50~100万円程度かかるのが一般的です。
また、壁に埋め込む工事には1週間から1か月ほどの施工期間がかかります。
壁の状態によっては改修や補強が必要となり、より大規模な工事が必要になる場合もあります。
バイオエタノール暖炉を使用するには、燃料の定期購入も必要です。
8畳程度の部屋を暖める場合、燃料費は1時間に約200円程度かかります。
初期費用と定期的な費用を比較しながら、ライフスタイルに合った暖炉を選ぶことをおすすめします。

まとめ

マンションに設置できる暖炉の種類には、ガス式暖炉や電気式暖炉、バイオエタノール暖炉があります。
リノベーションで暖炉を設置するメリットは、癒やし効果が得られることや家族のコミュニケーションが促進されることなどです。
暖炉の設置費用は置き型のもので数万円、設置工事が必要な場合は、本体と合わせて50~100万円ほどかかる場合があります。


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