老後の家が広すぎる！そんな時は住み替えをおすすめする理由を解説

快適な老後の計画を立てるうえで、住まいは重要な要素の一つです。
子どもが巣立った後の家は老後の夫婦には広すぎるため、住み替えを検討するケースもあるでしょう。
今回は、老後の家が広すぎる場合に住み替えがおすすめな理由とおひとりさま向けの住み替えについて解説します。

老後の家が広すぎる場合は住み替えがおすすめな理由

高齢になってから住み慣れた家を離れるのは抵抗がある方もいるかもしれませんが、広すぎる家から引っ越すことには多くのメリットもあります。
ここでは、住み替えがおすすめな理由を3つ解説します。

広い家は手入れが大変

以前子育てを視野に入れて購入した家は、子どもが巣立った後夫婦2人で住むには広すぎる場合があります。
若いうちは問題がなくても、高齢になると広すぎる家の手入れが大きな負担になるかもしれません。
日常的な掃除や片付けも家が広いと大きな手間がかかります。
また、子どもが巣立った後も子ども部屋の荷物がそのままになっており、物置部屋と化している場合があります。
時間が経てば経つほど、部屋の整理や物の処分は大変になっていくため、早いうちに手をつけることがおすすめです。

売却益を老後資金に回せる

広すぎる家を売り、コンパクトな住宅に住み替えると売却益と購入費用の差額で貯蓄を作れるかもしれません。
とくに現在の家の住宅ローンを完済していれば、売却益の余剰が出る可能性が高まります。
売却益で出た余剰額は老後資金に回すことができます。
退職後はまとまった収入を得る機会が少なくなるため、家の売却益で資産ができると老後の安心材料になるでしょう。

老後の生活にあった場所に移動できる

郊外や田舎で暮らしている場合、高齢になると日常生活の移動が負担になることがあります。
車生活が中心の地域では、車の運転が難しくなると買い物や病院通いなどが困難になります。
高齢で車の運転ができなくなったり、体が不自由になったりすると不便な場所で暮らすのは大変です。
そこで、徒歩圏でもスーパーマーケットや病院、役所などがそろっている地域に引っ越すと老後の生活が快適になります。
老後の生活にあった地域を自由に選択できる点は、住み替えがおすすめである理由の一つです。

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老後の住み替えを考える理由

老後の住み替えを考える主な理由は、一人暮らしなどによる「孤独への不安」、家の広さや段差といった「現在の住まいへの不満」、そして将来の「介護への備え」の3つです。
3つの不安は心身の健康や経済的な安定に関わるため、どのような選択肢があるかを理解し、元気なうちから計画的に考えておきましょう。

事例①孤独への不安

老後の孤独への不安や家族や頼れる親族が近くにいないとの事情から、老後のケアを受けられる住み替え先を検討する方もいます。
具体的には、老後に住み替えをする理由として以下の声が挙げられています。

●介護状態になったら、面倒をみてくれる人がいない
●事故や病気に気付いてくれる人がいない
●子が独立し、友人なども減っていき寂しい

住み替え先の希望の上位を占めているのは、有料老人ホーム やケアハウス、高齢者賃貸マンションなどです。
高齢者向けの住宅には、食堂や談話室、レクリエーションスペースなど共用の空間があり、ほかの入居者との交流を持てる場合があります。
実際には個室で生活していても、建物内に多くの人が住んでいる安心感が感じられる点も高齢者向け住宅のメリットです。

事例②高齢期のライフスタイルに合わない

老後のライフスタイルを考え、住まいの見直しをおこなうケースがあります。
具体的な理由は以下のとおりです。

●家や庭が広すぎて、掃除や管理が大変
●屋内に階段や段差があって危険
●家が老朽化し、使いにくく、不便を感じる
●周辺に坂道や段差があり、歩くのがしんどい

老後の住み替えとして、一戸建てからマンションへの引っ越しを検討するケースもあります。
日常的に階段の昇り降りが必要な一戸建てからフラットなワンフロアで生活が完結するマンションに引っ越すと、体の負担が軽減されます。
高齢者向けのマンションではバリアフリー設計になっている物件もあり、体が不自由になった後の生活にも備えられるでしょう。

事例③介護になったときの不安があるから

平成20年におこなわれた調査では、住み替えを希望する理由の1位となったのが「介護になったときの不安があるから」でした。
高齢者向けの住宅には、介護サービス付きの施設と選択制の施設があります。
介護サービス付きの施設では、利用の有無に関わらず住宅費にサービス利用料が含まれています。
選択制の場合は利用した分だけの費用を支払う形です。
具体的に提供される介護サービスの例は以下のとおりです。

●食事作り
●入浴介助
●居室の掃除
●身体介護
●服薬管理・健康管理

住み替えの時点では健康に問題がなくても、将来介護が必要になった場合を見据えて高齢者向けの住宅を選択する方もいます。
とくに近隣に世話をしてくれる家族がいない場合は、介護サービスが付帯している住宅を選ぶと安心です。

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おひとりさまの老後におすすめな家

近年では生涯未婚の方や熟年離婚をする方も多くなっており、おひとりさまで老後を迎えるケースも珍しくありません。
ここでは、おひとりさまが老後を過ごす家を選ぶポイントを3つ解説します。

独身の老後は持ち家が有利

おひとりさまで老後を過ごす家は、持ち家を選択することがおすすめです。
退職後、年金収入で暮らしている状態では部屋を借りるハードルが上がる可能性があります。
おひとりさまの場合、連帯保証人が見つけられないため、孤独死を懸念するオーナーから入居の同意が得られないケースもあります。
一方、持ち家であれば、老後も安定して住み続けることが可能です。
働いているうちに住宅ローンを返済し終えれば、老後は住宅費がかからなくなります。
また、賃貸物件では毎月家賃を支払っても資産は残りませんが、持ち家は資産になるため、必要な場合は売却して現金化できるメリットがあります。

快適な生活環境

おひとりさまが老後に住む家を探す重要なポイントは、快適な生活環境です。
駅やバス停が近くにあるなどアクセスが良い場所に住むと、老後に体力が衰えても生活がしやすくなります。
坂道や階段が少ない周辺環境も、老後の暮らしやすさを左右する要素です。
徒歩圏でもスーパーマーケットや病院、役所などがそろっている地域に引っ越すと老後の生活が快適になります。
暮らしやすい環境を見つけるためには時間がかかる場合があるため、早めのリサーチを始めることが大切です。

身体的な負担を軽減できる家

将来的に体が不自由になっていくことを考えると、身体的な負担を軽減できる家を選ぶ必要があります。
賃貸物件に住んでいる場合、自由にバリアフリー化のリフォームなどができない点に注意が必要です。
持ち家であれば、健康状態の変化に応じて、必要なリフォームをおこなうことができます。
介護サービス付きの住宅を選択するかどうかも大切なポイントです。
サービスが手厚い施設ほど老後の不安は軽減されますが、一方で費用は高くなる傾向があります。
自分の希望する住宅と予算のバランスを考え、老後の時期から逆算して早いうちに費用の準備を始める必要があるでしょう。

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まとめ

生活が便利な場所に移転でき、売却益を老後資金に回せる場合もある点が、老後の住み替えをおすすめする理由です。
孤独への不安や現在の家が高齢期のライフスタイルに合わないことから、住み替えを決める方も多くいます。
おひとりさまが老後を過ごす家を選ぶ場合は、安定して住み続けられ、バリアフリー化も自由にできる持ち家がおすすめです。