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建築基準法における延べ床面積とは?

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木村 和貴

筆者 木村 和貴

不動産キャリア1年

東大阪市大蓮南出身!小学生時代は久宝寺緑地のプール底で500円を探していました!中学校時代はソフトボール部でアクティブに体を動かしていました!八尾~東大阪エリアはもちろんの事前職では生野区エリアも担当しておりましたので不動産売買に関してお困りな事があればお気軽にご相談下さい♪

延床面積に含まれる・含まれない空間の違いを、正確に理解できていますか?家を建てたりリフォームを考えたりする際、「ここは延床面積に入るの?」「建築基準法に抵触しないの?」と悩んだ経験がある方も多いはずです。この記事では、延床面積の定義や床面積との違い、含まれない空間の具体的な線引き、そして緩和措置や計算方法まで、基礎から分かりやすく解説します。複雑なルールを整理し、安心して住まいづくりができる知識を身につけましょう。

延床面積とは何か、床面積との違いを知る

延床面積とは、建築基準法に基づき、建物の各階における床面積を壁または柱の中心線で囲まれた範囲で計測し、それらをすべて合計した面積です。この面積は建物の容積率の算定に用いられる重要な指標であり、正確な確認が必要です。ですので、延床面積を把握することは、法令順守や建築計画において欠かせない要素です。例えば、複数階の住宅では1階・2階の床面積を合計して延床面積を算出しますが、平屋の場合は建築面積と同じ値になりますので注意が必要です。

一方で「床面積」という用語は、一般的な居室の広さを指す場合に使われることが多く、内法面積という壁や柱の内側から測る数値で表されます。この内法面積は広告や間取り図で確認する部屋の実質的な広さですが、法律上の延床面積は壁芯面積で計算しますので、実態の広さと算定上の面積に差が生じることがあります。

さらに、施工床面積という別の用語も存在し、これは工務店やハウスメーカーが工事費見積もりの際に用いるもので、法律上除外されるバルコニーやロフトなども含まれる場合が多いです。ですから、建築確認申請や容積率判断には延床面積を、価格や単価の比較には施工床面積を確認することが適切です。

項目定義用途
延床面積各階の床面積の合計(壁芯計測)容積率計算、建築確認申請
床面積(内法)居室の実際に使える面積(壁の内側から計測)部屋の広さの把握
施工床面積工務店が施工範囲として含める面積(法規外も含む)見積り・坪単価算出

延床面積に含まれない空間や条件を整理する

建築基準法や関連する設計ルールでは、延床面積(建物全体の各階の床面積の合計)に含まれない空間がいくつか定められています。以下に、代表的なケースを具体的な要件とともに整理します。

空間・条件 延床面積に含まれない要件
ロフト(小屋裏収納として扱う場合) 天井高1.4m以下、ロフト床面積が直下階の床面積の1/2未満、固定階段・はしごでないこと
吹き抜け 床がない部分のため原則として含まれない。ただし、渡り廊下やキャットウォークなど“床”として機能する構造があると含まれる可能性あり
バルコニー・ベランダ 外壁からの奥行が2m以内、かつ外壁や支柱で囲われていない状態なら含まれない。超過部分は延床に算入
出窓 床から30cm以上の高さ、外壁から50cm未満の突出、見付面積の1/2以上が窓部分であれば延床面積に含まれない
外部(屋外)階段・ポーチ 外気に開放された部分が階段の周長の1/2以上、有効高さが1.1m以上かつ全高の1/2以上なら延床に含まれない。ポーチも屋内的用途がなければ不算入
ビルトインガレージ(駐車場) 延床面積の1/5以内の面積であれば容積緩和対象となり含まれない
地下室 延床面積の1/3以内、かつ天井が地盤面から1m以下であれば延床面積に含まれない

ロフト(小屋裏収納)は、天井高が1.4メートル以下、かつ直下階の床面積の50%未満で、はしごや階段が固定されていないことで“部屋ではない”と見なされ、延床面積に算入されません 。

吹き抜けは床面積が存在しない構造であるため、基本的に延床面積に含まれません。ただし、渡り廊下やキャットウォーク、収納棚などがある場合は、その部分が“床”として機能し、延床面積に含まれることがあります 。

バルコニーやベランダについては、外壁からの奥行が2メートル以下で、かつ壁や支柱で囲まれていない場合は延床面積に含まれません。2メートルを超える部分は延床面積に算入されるため、設計時に注意が必要です 。

出窓が延床面積に含まれないためには、床から30センチ以上、外壁から50センチ未満の突出で、見付面積の半分以上が窓である必要があります 。

外部階段や玄関ポーチも要件を満たせば延床面積に含まれません。具体的には、外気に開放された部分が階段周長の50%以上、手すりまでが1.1メートル以上、かつ全体の半分以上が開放という設計や、ポーチについては屋内的用途がないことなどが条件となります 。

ビルトインガレージは、延床面積の20%以内であれば容積率の対象外とされ、延床面積に含まれません 。

また、地下室も一定条件下では延床面積に含まれません。条件として、延床面積の1/3以内であること、さらに天井が地盤面から1メートル以下であることが求められます 。

以上のように、延床面積に含まれない空間には明確な要件が設けられています。これらを踏まえて設計することで、容積率の活用や固定資産税対策、設計上の柔軟性を高めることにもつながります。



具体的な数字で理解する緩和措置の範囲

延床面積の算定において、「どのような箇所が含まれず、どのような条件で緩和されるか」を具体的な数値とともに整理します。ロフトや駐車場、バルコニーなど、住宅設計でよく問題となる部位について、建築基準法や関連諸規定に基づく数値基準をご紹介いたします。

部位 含まれない上限・要件 補足説明
ロフト(小屋裏収納) 天井高1.4m以下、床面積が直下階の1/2以下、固定式階段でない 天井高が1.4mを超える、または床面積が1/2を超える場合は延床面積に算入されます
駐車場・地下室(住宅用途) 延床面積の1/5(駐車場)、1/3(地下室)まで ビルトインガレージや地下室でも、割合を超える部分は算入対象となります
バルコニー・庇・出窓 開放性がある場合は原則含まれない
幅2m超のバルコニーは超過部分算入
出窓:床30cm以上、突出50cm未満、見付面積の1/2以上が窓
開放性の有無や囲まれ具合、突出の長さが判断の決め手となります

以下、それぞれの数値要件について詳細に解説いたします。

1. ロフトが延床面積に含まれない要件
ロフト(小屋裏収納)が延床面積に算入されないためには、天井高が1.4メートル以下であること、そしてロフトの面積がその直下の階の床面積の1/2以下であることが必要です。また、はしごなど取り外し可能な昇降設備を用いることが条件となっており、固定式階段を使用した場合は含まれてしまう可能性があります。これにより、収納スペースとして有効活用しつつ法的な面積制限をクリアできます。天井高1.4m以下、面積1/2以下という明確な基準は、都市部の限られた敷地で空間を最大限に活用するうえで有効です。

2. 駐車場・地下室の緩和上限比率
ビルトインガレージなどの駐車スペースは、延床面積の1/5(20%)まで容積率計算上除外できます。また、住宅用途の地下室については、延床面積の1/3(約33%)まで除外対象となります。たとえば延床面積が100㎡の住宅であれば、駐車場として20㎡まで、地下室として33㎡までが容積率に算入されずに設計可能です。土地の有効活用や駐車ニーズを満たしつつ面積制限を回避できる、有用な制度です。

3. バルコニー・庇・出窓の数値的基準
開放性のあるバルコニーであれば、原則として延床面積に含まれません。ただし、以下のような条件があると算入対象となります。

➀バルコニーの幅(奥行き)が2メートルを超える場合、その超過した部分は延床面積に算入されます。また②屋根付き・インナーバルコニーで三方が壁に囲まれている構造は、「室内的用途」と判断され、全面的に算入されます。③出窓については、「床高さから30cm以上」「外壁から50cm未満の突出」「見付面積の半分以上が窓」であれば、延床面積に含まれません。

以上のように、延床面積に含まれない緩和措置には明確な数値基準が定められていますので、設計時や確認申請時にはこれらの要件を引き合いに出して適切に判断することが重要です。

延床面積と容積率・建築確認申請との関係を理解する

延床面積は、敷地面積に対して建物がどれだけの床面積を持つかを示すもので、容積率の計算に直結します。「容積率(%)=延床面積 ÷ 敷地面積 × 100」という計算式で求められます。例えば、敷地100㎡の土地に延床面積150㎡の建物を建てると、容積率は150%です 。

容積率の上限は用途地域ごとに決められており、これを超える建物は原則として建築できません。さらに、前面道路の幅が狭い場合には「道路斜線制限」として容積率が実質的に制限されることもあり、たとえば住居系では「前面道路幅 × 0.4 × 100」の計算が適用されます 。

容積率オーバーを回避するためには、延床面積に含めない「不算入規定」を活用する方法があります。代表的な緩和対象には以下のものがあります。➀地下室(延床全体の1/3まで不算入)、②建物内の駐車場(延床面積の1/5まで不算入)、③ロフト(天井高1.4m以下かつ直下階の1/2未満)などです 。

建築確認申請時には、延床面積の正確な把握が極めて重要です。延床面積が容積率上限を超えている場合、申請が不許可となり、工事開始ができないためです。また申請時に詳細に面積算定が求められ、緩和規定の適用要件を正確に満たしているかどうかも審査対象となります 。

項目主な内容
容積率の計算式延床面積 ÷ 敷地面積 × 100
緩和対象の延床面積地下室(1/3まで)、車庫(1/5まで)、ロフト(条件付き)
建築確認申請の重要性容積率超過を防ぎ、申請の可否に直結

まとめ

延床面積と床面積の違いや、建築基準法で定められた延床面積に含まれる・含まれない空間の基準は、建物を建てたりリフォームする際に必ず押さえておきたいポイントです。吹き抜けやバルコニー、ロフト、外部階段、ビルトインガレージなどは、その形状や面積などの条件によって延床面積から除外できることがあります。これらを正確に理解すれば、容積率計算や建築確認申請にも余裕をもって臨めます。ご不明な点はぜひ当社へご相談ください。




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