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不動産の相続と贈与どちらが得なのか?控除やメリットデメリットを比較解説

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木村 和貴

筆者 木村 和貴

不動産キャリア2年

東大阪市大蓮南出身!小学生時代は久宝寺緑地のプール底で500円を探していました!中学校時代はソフトボール部でアクティブに体を動かしていました!八尾~東大阪エリアはもちろんの事前職では生野区エリアも担当しておりましたので不動産売買に関してお困りな事があればお気軽にご相談下さい♪

不動産の相続と贈与、どちらを選ぶべきか悩んでいませんか。不動産を次世代へ渡す方法には、それぞれ税金や控除、そして思わぬ費用や注意点が存在します。間違ったやり方を選ぶと、大きな税負担やトラブルが発生することも。この記事では、相続と贈与それぞれのメリットや控除の仕組み、押さえておくべきデメリット、判断のポイントまで、わかりやすく整理してお伝えします。不安を解消し、賢い選択に向けてぜひご一読ください。

不動産を相続する場合のメリットと控除のしくみ

まず、相続税の基礎控除のしくみについてです。相続財産が「基礎控除額」以下であれば、相続税は非課税となり、申告も不要となります。(申告必要な場合もございます。)基礎控除額は「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」で計算されます。たとえば、相続人が配偶者と子二人の三人であれば、3,000万円+(600万円×3人)=4,800万円が非課税枠になります。

次に適用できる特例についてです。まず、配偶者控除ですが、配偶者が相続する場合、「法定相続分」または「16,000万円」のいずれか高い金額まで非課税となります。さらに、「小規模宅地等の特例」により、被相続人の自宅や事業用地について、一定の条件を満たせば、評価額を大きく減額できる制度があります。たとえば自宅の土地評価額8,000万円・面積400平方メートルであれば、330平方メートルまで8割減の評価とすることができ、結果として相続税評価額を大幅に抑えることが可能です。

さらに、名義変更にかかる費用にも注意が必要です。相続による登記の登録免許税率は、固定資産評価額の0.4パーセントです。また、軽減措置として、一定の条件(たとえば固定資産評価額が100万円以下の土地など)では免税になることもあります。

項目内容
基礎控除3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
小規模宅地等の特例宅地評価額を一定割合(最大8割)減額
登録免許税固定資産評価額の0.4パーセント(軽減・免税措置もあり)

このように、不動産を相続する際には、まず基礎控除に該当するかどうかを確認し、特例を活用できる場合には申告要件を満たして手続きを適切に進めることが重要です。費用面でも、税負担と手続き費用を合わせて確認することが求められます。

不動産を贈与する場合のメリットと控除制度

不動産を贈与する際、税負担を軽減できる制度がいくつかあります。まずは「暦年課税」による非課税枠として、年間〈110万円〉までの贈与には贈与税がかかりません。

次に「相続時精算課税制度」です。2024年1月の改正により、年間110万円の基礎控除に加えて、累計〈2,500万円〉までの贈与には贈与税がかからず、相続財産に加算されるという仕組みです。

さらに、配偶者への居住用不動産贈与には「おしどり贈与」と呼ばれる特例があり、婚姻期間が20年以上の場合、基礎控除110万円に加え最大〈2,000万円〉が控除され、合計最大〈2,110万円〉まで非課税となります。

加えて、贈与によって財産を早期に移転できる点もメリットです。相続を待たずに名義変更や活用が可能であり、利用者側の計画性や資産運用上の柔軟性向上にも役立ちます。

制度名控除内容主な特徴
暦年課税年間110万円まで非課税手続が比較的簡単
相続時精算課税110万円+累計2,500万円まで非課税贈与税・相続税をまとめて精算
おしどり贈与(配偶者控除)基礎控除110万円+最大2,000万円まで非課税婚姻20年以上の夫婦で居住用不動産対応

こうした制度をうまく活用すれば、税負担を抑えつつ、計画的に不動産を次世代に移すことが可能です。

相続と贈与の比較におけるデメリット整理

相続と贈与のどちらの方法にも、それぞれ固有の不利益があるため、状況に応じた判断が求められます。

以下の表は、それぞれの方法に伴う主なデメリットを整理したものです。

比較項目 贈与のデメリット 相続のデメリット
税率・費用 贈与税は高率(最大55%)。さらに、不動産取得税や登録免許税も負担が大きい。 相続税は税率が比較的低く、登録免許税も相続の場合は低率(0.4%)になる。
制度利用への制限 相続時精算課税等を利用すると“小規模宅地等の特例”が使えない場合がある。 遺産分割が長引くと手続きが煩雑になり、相続登記や申告期限に間に合わないリスクがある。共有トラブルの可能性も高い。
その他のリスク 贈与後に不動産の価値が下がると、節税効果が逆にマイナスになる可能性。 相続により借金や未払金などのマイナス財産も含めて引き継ぐことになる。

まず、贈与に関して特に注意すべき点は、贈与税や関連する諸費用が高額になりやすい点です。贈与税は最大55%という税率が適用されることがあり、さらに不動産取得税や登録免許税も相続に比べて負担が大きくなる傾向があります。

一方で、相続に関するデメリットとしては、遺産分割協議の難航による手続きの煩雑化や相続登記・税申告の期限に遅れるリスク、そして不動産の共有化に伴うトラブルの可能性が挙げられます。

また、制度上の制約も軽視できません。贈与にあたって「相続時精算課税制度」を利用すると、相続時に有利な「小規模宅地等の特例」が適用できなくなる場合があります。逆に、相続では大きな評価減が可能な特例が活用できる一方、共有による摩擦やマイナス財産の引き継ぎというリスクも生じます。

さらに、贈与後に不動産の価値が下落した場合、贈与がかえって不利になることもありますし、相続ではあらかじめ把握していなかった負債などを含めて相続してしまう可能性もあります。


どちらが適切か判断するためのチェックポイント

不動産を「相続」か「贈与」かでどちらが適切か判断する際には、以下のような視点で総合的に検討することが重要です。

チェックポイント 注目すべき内容 理由や留意点
財産の規模・贈与者・受贈者の年齢や状況 少額を段階的に贈与するか、一度に移転するか 暦年贈与(毎年110万円非課税)や相続時精算課税制度の活用が節税につながる場合があります。
税負担および名義変更等の費用 登録免許税率、取得税、贈与税・相続税の見積 相続は登録免許税が0.4%、贈与は2%と負担に差があります。加えて不動産取得税なども考慮されます。
制度の制約や納税資金の準備 小規模宅地特例の適用可否・申告のタイミング たとえば贈与時に小規模宅地の特例が使えなくなることがあるため、今後の相続時のメリットまで見通す必要があります。

このように、単に税率の違いだけで判断せず、制度活用の有無や名義変更の手間・費用、制度変更の影響も踏まえた全体像で比べる必要があります。

迷われた場合の次のステップとしては、まず簡易的な試算を行い、税負担や手続き費用のおおよそのイメージをつかんでいただくことがよいでしょう。その上で、より正確な判断をするために、名義変更手続きや税額計算に詳しい専門家へのご相談をご検討ください。

まとめ

不動産の相続と贈与には、それぞれ異なる控除制度や費用、メリット・デメリットがあります。相続では基礎控除をはじめ、配偶者控除や小規模宅地等の特例が使える一方、贈与では毎年の控除や一括贈与による計画的な活用が可能です。しかし、それぞれ税率や手続きの複雑さ、費用負担、適用できる特例の違いなど注意が必要です。ご自身の状況に合わせて適切な方法を選択することが、将来の安心につながります。お悩みの場合は、まず簡易な試算や専門家へのご相談をおすすめします。


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