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リフォーム時の建築確認申請は何が変わる?法規制改正と省エネルギー性能の適合義務を整理

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リフォームを検討する際、「法規制の改正によって手続きや基準はどう変わったのか」と疑問に感じていませんか。令和七年四月一日より、建築確認申請や省エネルギー基準に関する法律が大きく改正され、リフォーム時にも新たな義務が課されるようになりました。本記事では、改正の背景から、具体的な申請手続き、実際の注意ポイントまで、最新情報を分かりやすく解説します。知っておきたい重要な内容を、どなたにも理解しやすく丁寧にご案内します。

法改正の背景と目的

近年、「脱炭素社会の実現」や「温室効果ガス削減」に向けた省エネルギー政策が強く推進されており、建築物におけるエネルギー消費性能の向上は重要課題となっています。こうした社会的要請を受けて、建築基準法および建築物省エネ法が一体となって見直され、特にリフォーム時にも省エネ義務が拡大される動きが進みました。

具体的には、建築基準法および建築物省エネ法の改正が令和7年(2025年)4月1日から施行され、建築確認申請の対象範囲が拡大されるとともに、省エネ基準適合義務が新築だけでなくリフォーム(増改築)にも適用されるようになりました。これにより、脱炭素化の流れを受けた法制度の強化がなされています。

リフォーム時に法規制の改正内容を正しく理解したい方に向けて、まずは「そもそもなぜ改正されたのか」その背景と目的からご案内いたします。次節以降で、リフォーム時に必要となる具体的な要点を分かりやすく整理していきます。

項目 内容
背景 脱炭素社会実現と温室効果ガス削減の推進
改正時期 令和7年(2025年)4月1日施行
目的 新築・増改築における省エネ基準適合義務の拡大

建築確認申請の範囲拡大と省エネ基準適合義務の変更

まず、大規模なリフォーム、つまり増改築に該当するリフォームとは、主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根または階段)のうち一種類以上について過半の改修を行う場合を指します。このような工事には建築確認申請が必要となります。たとえば、階段の架け替えや屋根の全面改修といった工事は該当しますが、仕上げ材の張り替え等の簡易な工事は該当しません。また、水まわり設備の交換や手すりの設置などは対象外です。このように、工事の範囲によって申請要否が変わりますのでご注意ください。

次に、省エネ基準への適合義務についてですが、令和7年(2025年)4月1日以降に着手する増改築については、増改築した部分に限り、省エネルギー基準に適合させることが義務付けられるようになりました。これにより、従来必要とされていた既存部分を含めた建築物全体での適合ではなく、改築・増築部分だけでよいという点が明確になり、負担の軽減が図られています。

また、省エネ基準適合義務が拡大したことにより、従来あった「届出義務」や「説明義務」といった制度は廃止されました。これからは建築確認申請の手続きの中で、省エネ基準への適合審査が必須となります。なお、平屋で延べ面積200平方メートル以下の建築物については、省エネ適判の手続きは不要となりますが、適合義務自体は免除されませんので、ご注意ください。

以下に、リフォーム時における申請・適合義務の整理を簡潔な表にまとめました。

対象の工事 建築確認申請の要否 省エネ基準適合義務
主要構造部の過半改修(増改築) 必要 増改築部分に限り適合
水まわりの改修や手すり設置等 不要 適用除外
平屋・延べ200㎡以下 場合により不要 適合義務あり・適判は不要

以上、新たな法改正により、増改築の範囲や省エネ基準への対応がどう変わるのかが整理できたかと思います。特に、大規模リフォームに該当するかどうか、工事範囲と義務の有無について慎重に判断することが重要になります。

手続きの流れと注意点(確認申請と省エネ適合判定を同時に行う具体的な手続き)

令和7年(2025年)4月1日以降に着工するリフォーム(増改築)工事では、建築確認申請と省エネ基準適合性判定が一体化して進められます。具体的には、まず所管行政庁または省エネ適合判定機関へ「適合判定」を申請し、適合判定通知書を取得します。その通知書の写しを建築確認申請に添付し、構造安全性と併せて省エネ性能の審査が同時に行われます。適合しなければ確認済証が交付されませんので、着工前の設計段階で省エネ基準を満たす対策が必要です。例えば住宅であれば外皮性能や一次エネルギー消費量に関する基準をクリアする設計が求められます。これは改正後の制度の重要なポイントです。

なお、増改築部分のみが省エネ適合義務の対象であり、既存部分全体ではない点が大きな変更点です。たとえば10平方メートルを超える増改築を行う場合、その箇所に限り断熱材や高性能窓、空調設備などを設け、省エネ基準に適合させる必要があります。修繕や模様替えのみの改修(たとえば壁紙の張替えや配管の修理など)は、省エネ適合判定の対象外となりますので、要件に応じて判断が必要です。

また、仕様の変更があった場合には、再度適合判定を受ける必要があります。変更内容によっては追加の図書提出や審査が必要になるため、設計・申請段階で詳細まで確認し、適切に対応することが重要です。以下に手続きの流れと注意点をまとめます。

項目内容注意点
適合判定申請所管行政庁または適判機関に申請し通知書を取得設計時点で省エネ基準適合の確認が必須
確認申請への添付適合判定通知書を建築確認申請に添付通知書がなければ確認済証が交付されない
再審査が必要な場合設計変更がある場合には再度適合判定を受ける工期や費用に影響する可能性があるので早めの確認が重要

施行前後での対応の違いと実務上のポイント

令和7年(2025年)4月1日以降に工事に着手するリフォーム(増改築)の場合、たとえ改正前に確認済証を取得していたとしても、従来の基準ではなく改正後の省エネ基準が適用されます。たとえば、令和7年3月までに確認済証を受領していても、実際に杭打ちや根切りなどの工事開始が4月1日以降であれば、省エネ基準適合の手続きが必要です 。

改正後は、設計段階から省エネ基準への適合を検討することが必須となります。増改築部分だけではなく、新築と同様に外皮性能や一次エネルギー消費量などを満たす設計を行わなければ、確認済証や検査済証が発行されず、着工や完了検査に支障が生じるおそれがあります 。

また、申請手数料や審査の負担も改正に伴い変化します。加えて、手続き準備が遅れるとスケジュール全体に影響するため、早い段階で省エネ計算書の作成や適合性判定の準備を進めることが望まれます。

項目 改正前(令和7年3月まで) 改正後(令和7年4月以降)
確認申請適用基準 確認済証があれば旧基準で対応可 工事着手日が4月以降なら新基準の適用
設計上の配慮 省エネ配慮は努力義務中心 設計段階から省エネ性能を確保する必要あり
手続き負担 届出や説明義務あり(対象範囲が限定的) 手数料改定や審査量の増加に対応する準備が必要

このように、施行前後では法的対応に大きな違いが生じます。リフォームを計画している方は、事前に設計と手続きを整えておくことで、後々のトラブルを避け、円滑な進行が期待できます。



まとめ

リフォーム時の建築確認申請に関する法規制の改正は、地球環境を守るための省エネルギー政策の一環として始まりました。令和七年四月一日以降、増改築時も省エネルギー基準への適合が義務となり、申請手続きも大きく変わります。小規模なリフォームの場合は一部例外もありますが、多くのケースで新しい基準が問われます。これからリフォームを検討している皆様には、早めの情報収集と専門家への相談が安心につながる大切なポイントとなるでしょう。制度変更を正しく理解し、計画を進めることが、快適で安心な住まいづくりの第一歩となります。



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