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インスペクションって何?中古住宅購入前に知っておきたい基礎知識

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中古住宅を購入する時、『この家、大丈夫かな?』と不安に思ったことはありませんか?そんな時に頼れるのが『インスペクション(住宅診断)』という調査です。
住宅の劣化具合や不具合を以前にチェックして、安心して家選びをするための大切なステップです。
この記事では、インスペクションの基本から実際の流れやメリットまで、分かりやすくご紹介します!




|目次          

この記事の執筆者

石田 唯

石田 唯

大阪市の不動産担当エージェント

保有資格:宅地建物取引士

初めまして!「リノベスト不動産で物件を探してよかった!」と思っていただけるように、お客様に寄り添った接客を心がけています。

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□インスペクションとは?

国土交通省が定める定義によると、『既存住宅状況調査』と呼ばれ、既存住宅における構造耐力上主要な部分及び雨水の侵入を防止する部分について、専門の有資格者が目視などにより劣化や不具合の有無を調査することを指します。中古住宅の購入前やリノベーション前に実施されることが多く、購入後のトラブルや想定外の修繕を防ぐことができます。報告書も発行され、売買や改修の判断材料として活用されます。


□どんな調査をするの?

インスペクションは以下の4つの箇所を中心に、建物の『構造上の安全性』と『雨水の侵入』に関する劣化や不具合が無いかを確認します。
①基礎・床・柱・梁などの構造部分・ひび割れや傾き、腐食などがないか
・シロアリ被害の痕跡がないか
・構造体にズレやたわみがないか 等

②屋根・外壁・開口部(窓や扉)
・雨漏りのリスクや劣化の有無
・仕上げ材の剥がれや錆びの有無
・シーリングの劣化や隙間の確認
・建具やサッシの開閉状態、歪み 等


③床下・屋根裏(オプション調査あり)
・断熱材のズレ、カビ、水漏れ
・結露、換気不足によるダメ―ジ
・配管の劣化や施工不良 等

④給排水設備・雨どい等
・水漏れや配管の破損がないか
・雨水が正しく排水されるか
・換気扇や水栓の簡易動作確認




□インスペクションの実際の流れ

①インスペクション業者の選定
インスペクションを依頼する前に、どの業者に頼むかを決めます。業者は不動産会社が紹介する場合もありますし、専門のインスペクション業者に直接依頼することもできます。
【Point】
✅資格を持つ専門家(ホームインスペクター、一級・二級建築士)に依頼しましょう
✅費用や調査内容が事前に確認できるか、透明性のある業者を選ぶことが大切です

②依頼内容の確認と契約
依頼する業者が決まったら、具体的な調査内容や費用、調査の日時を確認し、契約を交わします。契約書にサインした時点で調査の準備が整います。
【契約内容に含まれるべき項目】
✅費用(明確に提示されているか)
✅調査内容(基本の目視チェックに加えて、オプションがある場合も確認)
✅調査後の報告書の作成日程

③現地調査
調査日は、住宅の状態を確認するために、実際に建物をチェックします。通常、調査員が1人か2人で現地に赴き、1~2時間ほどかけて調査を行います。

④調査結果の整理・報告書作成と支払い
現地調査が終わると、調査員はデータや写真を整理して報告書を作成します。
報告賞には、調査した内容の詳細や、問題が発見された箇所、推奨される補修方法が記載されます。
通常、報告書は1週間程度で提供されます。
調査費用の支払いは報告書の受領と同時に行います。
【報告書の内容】
✅調査結果の写真(問題個所が分かるように)
✅見つかった不具合やその程度
✅補修が必要な場合、その方法と費用感
✅構造に問題がある場合、修理を依頼するべき専門業者の提案

インスペクションの流れは、まず専門家に依頼し、現地調査を行い、報告書を受け取った後に、その結果をもとに購入判断や交渉を進めるというものです。
これにより、見えない部分の不具合やトラブルを事前に把握し、安心して購入やリノベーションを進めることができます。


□調査にかかる費用相場

インスペクションの費用は、建物の種類や構造、規模によって変動します。
以下に、建物タイプ別の費用の違いを分かりやすくまとめました。

〇新築戸建て:5~7万円
瑕疵保険の申請や施工ミスのチェックに有効。
建築中に段階的な検査を依頼するケースも。

〇中古戸建て:5~9万
経年劣化や構造の歪み・雨漏りなど、見えない不具合の確認が重要。
床下・屋根裏調査を含む場合、費用が1~3万円程アップする可能性もあります。

〇新築マンション(専有部のみ):3~5万円
室内の施工ミスや仕上がり具合の不具合をチェック。
クロスの浮き・建具の不具合なども。

〇新築マンション(専有部+共用部):10~15万円
エントランス・共用廊下・ポスト・宅配ボックス・機械式駐車場など。
管理組合の同意が必要。

〇中古マンション(専有部のみ):4~6万円
設備の劣化、配管の状態、サッシ・内装のダメージ、生活上の支障があるかなどを調査。

〇中古マンション(専有部+共用部):12~20万円以上
屋外防水、外壁タイル、共用設備、避難経路、受水槽なども含めた包括的な調査。
築年数や規模・構造で変動。

マンションのインスペクションは『どこまで調べるか』で費用が大きく変わります。購入目的や築年数に応じて、必要な調査範囲を選ぶのがポイントです。


□まとめ

購入前に少し立ち止まって、家の状態を『第三者の目』で確認するインスペクション。費用は掛かりますが、その分見えない不安を取り除き、納得のいく住まい選びに繋がります。これから長く住むかもしれない住まいだからこそ、見た目や価格だけでなく『中身』もきちんとチェックしておきたいですよね。
物件の購入やリノベーションをお考えの方は、ぜひインスペクションを選択肢のひとつに入れてみてください。
『この家を買ってよかった』と心から思えるような、安心の住まい選びを応援しています!



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