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事務所テナントを検討中の方へ!利用可能な用途地域とは?

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高井 瑞樹

筆者 高井 瑞樹

前職の金融機関では、消費者ローン・事業性融資を主とする融資係として金融知識を深めてまいりました。元銀行員としての知識を生かし、金融業界からの目線も併せてご提案させていただきます。
不動産業界としては1年生ではありますが、知識を深めつつ誠心誠意努めてまいります!

テナント賃貸で事務所利用を検討しているものの、どのエリアなら安心して借りられるのか分からず、不安を感じていませんか。実は、同じテナント事務所であっても、用途地域や都市計画の内容によって、利用できる業種や規模が大きく変わります。
そのため、見た目や立地だけで判断してしまうと、契約後に想定どおりの事務所利用ができないリスクもあります。
そこで本記事では、テナント賃貸と事務所利用の基本から、用途地域と都市計画の仕組み、さらに事務所として使いやすいエリアの考え方まで、順を追って分かりやすく解説します。これからテナント事務所を探す方が、安心して一歩を踏み出せるよう、実務で役立つチェックポイントも具体的にお伝えします。

テナント賃貸と事務所利用の基本知識

まず「テナント賃貸」とは、ビルや商業施設などの一部区画を借りて、事務所や店舗など事業用に利用することを指します。このうち、事務作業を行う目的で借りる区画を一般的に「テナント事務所」「事務所用テナント」と呼び、住居用賃貸とは契約条件も利用目的も大きく異なります。具体的には、不特定多数の来客を前提としないことや、机・椅子・収納など事務設備を配置しやすいレイアウトが想定されている点が特徴です。そのため、事務所利用を前提としたテナント賃貸では、用途や設備条件が契約書に明記されているかどうかを丁寧に確認することが大切です。

事務所利用として多い業種には、士業やコンサルティング業、情報サービス業、営業拠点としての支店・営業所などがあります。これらの業種では、従業員数に応じた執務スペースに加え、来客対応用の打合せスペースや資料を保管する収納スペースが必要になる傾向があります。また、複数のパソコンや複合機を設置するため、電源容量や通信配線、空調性能など、設備面の条件も重要です。
事業内容によっては、静かな環境や情報管理の観点から、共用部の出入り動線やセキュリティ水準も検討したうえでテナント事務所を選ぶことが求められます。

事務所利用を前提にテナント賃貸物件を探す際は、まず「用途」が事務所利用として認められているかを確認することが基本です。あわせて、必要な面積とレイアウト、電気容量や空調能力、インターネット回線の引き込み状況など、日常の業務に直結する条件を整理しておくと判断しやすくなります。さらに、共用部の管理状況やトイレ・給湯設備の配置、看板設置の可否や来客動線など、入居後の使い勝手に影響するポイントも事前にチェックしておくことが重要です。
こうした基本的な条件を比較しながら検討することで、自社の事務所利用に適したテナント賃貸かどうかを見極めやすくなります。


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項目 確認の観点 事務所利用での要点
用途 事務所利用可否 契約書記載内容の確認
面積・設備 執務・会議スペース 机配置と電源容量の適合
建物環境 共用部と管理状況 来客動線と衛生設備の状態

用途地域とは?都市計画との関係を整理

用途地域は、都市計画法にもとづき、市街地を住居、商業、工業などの用途ごとに区分するための制度です。都市計画区域の中で、良好な住環境の保護や商業・工業機能の適切な配置を図ることを目的として指定されます。この指定により、建てられる建物の用途や規模が建築基準法によって制限され、無秩序な建物の建築を防いでいます。
都市全体の将来像を示す都市計画の中で、土地利用を具体的なルールとして示す役割を担っている点が重要です。現在の用途地域は、都市計画法に基づく地域地区の一種として位置付けられ、全部で13種類に分類されています。

住居系は、低層住宅を中心とした静かな環境を守る地域から、中高層住宅や店舗併用住宅が想定される地域まで、段階的に設定されています。商業系は、買い物客や業務機能が集まる中心市街地やその周辺を想定した区分で、業務ビルや商業施設が建ちやすい環境が特徴です。工業系は、工場などの立地を想定しつつ、周辺の生活環境との調和を図るための工業地域と、工業専用地域などに分かれます。

用途地域が定められると、その地域では建築物の用途や床面積などに応じた制限が生じます。例えば、住居系の一部では、小規模な店舗や事務所を併設した住宅は認められますが、規模の大きい事務所ビルは建てられない場合があります。
一方で、商業系や準工業系の多くでは、事務所ビルや店舗が比較的自由に建てられる一方、環境悪化のおそれが大きい工場などは制限されます。
このように、用途地域は建築基準法による用途制限や容積率などと連動し、事務所や店舗を含む建築物の種類と規模を通じて、街の姿を長期的に誘導しているのです。

区分 主な目的 事務所利用との一般的関係
住居系用途地域 良好な住環境の保護 小規模な事務所併用住宅が中心
商業系用途地域 商業・業務機能の集積 中高層の事務所ビル立地が想定
工業系用途地域 工業活動と環境保全の調和 準工業系で一般的な事務所利用

テナント事務所として利用しやすい用途地域の種類

まず、テナント事務所として利用しやすい用途地域として、住居系の一部、商業系、準工業系が代表的です。
住居系では、第1・2種住居地域や準住居地域などで、一定規模までの事務所が認められる場合があります。商業系は業務ビルや店舗が集積することを想定しており、事務所利用との相性が良い用途地域といえます。準工業系は工場とあわせてオフィスやサービス施設の立地も想定されており、幅広い業種の事務所が入居しやすい傾向があります。

次に、各用途地域で事務所として利用できるかどうかや、床面積に関する一般的な目安を整理してみます。住居系の用途地域では、小規模な事務所や、住宅と一体になった事務所兼住宅などについて、床面積や用途割合に上限が設けられている場合があります。
一方で、商業系や準工業系では、原則として事務所利用が広く認められ、大規模なオフィスビルも想定されています。ただし、同じ用途地域であっても、実際の制限内容は建築基準法第48条や各自治体の条例により細かく定められているため、個別物件ごとに確認することが重要です。

さらに、用途地域だけでなく、地区計画や特別用途地区などの追加的な都市計画による規制にも注意が必要です。
国土交通省の資料では、特別用途地区は用途地域を補完し、地区の特性にふさわしい土地利用の増進や環境保護など特別な目的を達成するために指定される地域地区とされています。
このような地域では、一定規模を超える事務所ビルが制限されたり、逆に業務機能を積極的に誘導するために容積率が緩和されるなど、通常の用途地域とは異なるルールが加わることがあります。そのため、テナント賃貸で事務所利用を検討する際は、用途地域の種類だけで判断せず、地区計画や特別用途地区などの指定状況もあわせて確認することが大切です。


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用途地域区分 事務所利用の傾向 確認したい主な規制
住居系の一部 小規模事務所許容 床面積上限・用途割合
商業系地域 大規模事務所想定 建ぺい率・容積率
準工業系地域 幅広い業種対応 騒音等との調和
特別用途地区等 地域特性に応じた制限 地区計画・条例内容

テナント賃貸で用途地域を確認する具体的な手順

事務所としてテナント賃貸を検討する際は、まず該当する土地や建物がどの用途地域に属しているかを確認することが重要です。多くの自治体では、都市計画図や用途地域図を自治体の公式サイト上で公開しており、住所や地番から検索できる地図情報システムを整備しています。ただし、自治体の案内によると、最新の都市計画変更がすぐに反映されない場合もあるため、重要な判断の前には都市計画担当窓口で直接確認することが推奨されています。このように、インターネットと窓口の両方を活用しながら、正確な都市計画情報を把握しておくことが大切です。用途地域を確認する際は、同じ地図上で建ぺい率と容積率を一緒に掲載している自治体が多く、敷地に対してどの程度の規模の建物が建てられるかを把握できます。

建ぺい率は「敷地面積に対する建築面積の割合」、容積率は「敷地面積に対する延べ床面積の割合」として建築基準法で定められた指標です。加えて、防火地域や準防火地域の指定がある場合は、建物の構造や耐火性能に関する基準が厳しくなり、場合によっては建ぺい率の緩和なども関係してきます。そのため、テナント事務所としての利用を考える際には、用途地域だけではなく、これらの基礎項目を総合的に確認することが欠かせません。

テナント事務所としての利用計画を整理する際には、予定している業種や人数、必要な床面積、営業時間などを具体的に書き出しておくと、専門家にも相談しやすくなります。建築士や行政窓口に相談する場合、用途地域の種別、建ぺい率・容積率、防火地域等の指定状況をあらかじめ把握したうえで伝えることで、より実務的な助言を受けやすくなります。
また、既存建物を利用するテナント賃貸では、建物の建築確認時の用途や構造と、今後の事務所利用計画が適合しているかを確認しておくことも大切です。
こうした準備を行うことで、用途地域の制限を踏まえつつ、無理のない事務所計画を立てやすくなります。

確認項目 主な内容 相談のタイミング
都市計画図・用途地域図 用途地域や区域区分の位置 物件検討の初期段階
建ぺい率・容積率 建物規模の上限目安 面積や階数を検討するとき
防火地域等の指定 構造・防火性能の条件 改装や設備工事の前
利用計画の整理 業種・人数・必要面積 専門家へ相談する前

まとめ

テナント賃貸で事務所利用を検討する際は、用途地域や都市計画のルールを正しく理解することが重要です。同じテナント事務所であっても、用途地域により認められる用途や床面積、防火規制などが変わります。自己判断だけで進めると、契約後に「使えない」「手続きが必要だった」と判明するリスクもあります。
当社では、用途地域の確認から事務所利用の可否チェック、計画に合うテナント賃貸のご提案まで一括でサポート可能です。不安や疑問がある方は、小さなことでもお気軽にお問い合わせください。



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