中古マンションにある配管の寿命は?確認方法と工事費用・注意点も解説!
中古マンションにある配管の修繕や交換にあたり、工事をうまくおこなえるかと不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
中古マンションにある配管は、そもそもどれくらいもつものか、現在の状態をどう確認すれば良いかなどを押さえると、適切な工事をおこないやすくなります。
そこで今回は、中古マンションにある配管の寿命と確認方法、リフォーム・リノベーションでかかる工事費用と注意点を解説します。
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中古マンションにある配管の寿命
中古マンションにある配管の寿命は、素材によって異なります。
寿命を判断するうえで押さえたいポイントは、以下のとおりです。
使われている配管種類
中古マンションに使われている配管には、いくつかの種類があり、それぞれで耐用年数が異なります。
亜鉛メッキ銅管は、耐久性が高いとはあまりいえず、赤水や漏水などのトラブルが懸念される種類です。
耐用年数は15~20年であり、耐久性の低さなどから、現在では上下水道の配管に使用できません。
現在の主流となっているのは、塩化ビニルライニング銅管です。
耐用年数は20~25年であり、亜鉛メッキ銅管より長めの寿命が特徴です。
比較的錆びにくいなどのメリットがありますが、配管同士の結合部で問題が起きることがあります。
そこで現在では、より丈夫なステンレス鋼管を用いるケースが増えています。
ステンレス鋼管の耐用年数は30~40年であり、寿命がさらに長くなっている点が特徴です。
しかし、ステンレス鋼管でも素材は金属であり、いくら耐久性が高くとも、錆びないわけではありません。
現在では、金属以外の素材を用いた、錆びない配管が登場しています。
金属以外の配管にあたるのが、ポリブデン管や架橋ポリエチレン管などです。
どちらも耐用年数が30~40年と長めであり、素材が金属ではないことで錆びないのが特徴です。
このような錆びない配管は、すでにマンションで使われはじめています。
建物の築年数
中古マンションにおける配管の寿命は、築年数からも判断できます。
錆びや経年劣化に強い非金属製の配管が使われるようになったのは、2000年以降のことです。
2000年以前に建てられた中古マンションでは、配管は基本的に金属製だと予想されます。
配管の寿命は一概にいえないものの、金属製なら20~30年が目安です。
築年数が20年を超えているなら、配管の修繕や交換の必要性は高いといえます。
ただし、修繕や交換の必要性は、物件の管理体制にもよります。
こまめに管理されている中古マンションなら、過去の大規模修繕などのとき、配管のメンテナンスが済んでいるかもしれません。
以上のポイントをふまえ、配管の修繕や交換の必要性を判断しましょう。
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中古マンションにある配管の確認方法
中古マンションにある配管は、見えない場所に設置されているのが基本です。
しかし、ある程度は個人で状態を確認できるため、方法を押さえておきましょう。
目で見てチェック
中古マンションで配管を確認する方法のひとつは、目視です。
基本的には、見えないように設置されている配管も、露出している場所が一部あります。
個人が確認可能な範囲で配管が露出しているのは、まずメーターボックスや給湯器の周りです。
また、洗面台やシンクの下にも、配管が一部露出しているものです。
全体は見えなかったとしても、素材の種類や経年劣化の度合い、水漏れの有無など、いくつかの情報は把握できます。
ただし、目視による確認で配管の状態を正確に判断するには、専門知識が必要です。
一般の方が目視で把握した情報は、参考程度に留めておくことをおすすめします。
修繕計画・修繕履歴をチェック
中古マンションで配管の状態を知りたいときは、修繕に関する計画や履歴を判断材料とするのが、ひとつの方法です。
中古マンションによっては、修繕の計画や履歴が適宜確認できます。
それぞれを確認すれば、配管の種類や過去におこなわれた修繕の内容などを把握できる可能性があります。
ただし、修繕の計画や履歴を確認できるかどうかは、物件によって変わるものです。
どちらも確認できないときは、ほかの方法を用いましょう。
ホームインスペクション
配管の状態を確認する方法の1つとして、ホームインスペクションがおすすめです。
ホームインスペクションは、物件の劣化状況や修繕の必要性などを判断してもらえるサービスです。
利用すると、配管の状態などをプロに調べてもらえるため、専門知識がなくとも修繕や交換の必要性を判断しやすくなります。
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中古マンションでの配管工事における費用と注意点
配管をリフォーム・リノベーションするときは、工事費用をしっかり確認したいところです。
あわせて、物件がマンションだと、工事にあたって注意点があります。
工事にかかる費用の目安や事前に押さえたい注意点は、以下のとおりです。
配管工事にかかる費用目安
中古マンションにある給水管や給湯管などをすべて交換すると、約30万円かかるのが目安です。
しかし、実際にいくらかかるかは、ケースバイケースです。
費用が変わる条件のひとつには、パイプスペースからの距離があります。
また、配管の交換方法によっても、費用は変わるものです。
このほか、室内のリフォーム・リノベーションにともなう工事ではなく、あくまで配管だけを交換するときは、費用に注意が必要です。
たとえ、配管の交換だけでも、作業にあたっては床や壁を一度解体し、また元に戻す必要があります。
配管の交換以外の作業が発生する点から、工事費用は総額で100万円以上となる傾向にあります。
配管の交換は、室内のリフォーム・リノベーションにあわせて実施したほうが効率的です。
費用を抑えやすくなるため、リフォーム・リノベーションの予定があるときは、工事の内容に配管の交換を盛り込んでおくことをおすすめします。
床の種類の影響
中古マンションで配管をリフォーム・リノベーションするとき、床の種類によって工事費用が高額になる可能性がある点に注意が必要です。
床の主な構造には、二重床と直床の2種類があります。
二重床とは、マンションの躯体のうえにスペースを設ける種類です。
直床は、躯体のうえにスペースを設けず、床を直接張っているものにあたります。
配管工事で費用を抑えやすいのは、二重床のほうです。
なぜなら、二重床であれば、床と躯体の間にあるスペースを配管工事に利用できるからです。
直床だと、床を一度剥がしたり、配管用のスペースを確保したりする手間があり、工事費用が高騰しかねません。
工事費用を考えるうえで、床の構造は一度確認しておきましょう。
マンション特有の注意点
配管工事にあたって押さえたい注意点は、マンションの管理規約をしっかり確認することです。
マンションにおいて、個人でリフォーム・リノベーションできるのは専有部分のみです。
共用部分にあたる配管を誤って交換しないよう、配管のどこまでが専有部分なのかは、注意して確認しなくてはなりません。
また、マンションによっては、たとえ専有部分でも、個人でのリフォーム・リノベーションが禁じられていることがあります。
リフォーム・リノベーションの可否は管理規約に載っているため、工事の前に一度確認することが大切です。
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まとめ
中古マンションにある配管の寿命は、配管の種類や素材などによって変わりますが、築年数や物件の管理体制なども参考になるものです。
配管の確認方法には、露出している部分の目視、建物の修繕に関する計画や履歴を調べる、ホームインスペクションを依頼するなどがあります。
配管工事にかかる費用は約30万円が目安ですが、配管だけの交換は効率が良いとはいえず、総額で100万円以上かかる傾向にあります。
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