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テナント探しで失敗しない方法は?飲食店経営に役立つ店舗や事業用物件の選び方も紹介

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高井 瑞樹

筆者 高井 瑞樹

前職の金融機関では、消費者ローン・事業性融資を主とする融資係として金融知識を深めてまいりました。元銀行員としての知識を生かし、金融業界からの目線も併せてご提案させていただきます。
不動産業界としては1年生ではありますが、知識を深めつつ誠心誠意努めてまいります!

飲食店の開業や移転を考える時、理想のテナント物件を探すのは簡単なことではありません。「どんな場所に出店すればお客様が来てくれるのか」「物件選びで失敗しないためには何を重視すべきか」――このようなお悩みをお持ちではありませんか。本記事では、飲食店経営に適した事業用物件の選び方や、確認すべきポイントを分かりやすく解説します。これから店舗探しを始める方にとって、役立つ情報をお届けします。

物件選びにおいてまず確認すべき基本条件

飲食店の出店にあたって、物件選びの最初のステップで確認すべき基本条件を解説いたします。

確認項目重要なポイント理由
立地ターゲットとなるお客様が日常的に通る場所か集客に直結する要素であり、無名店でも通行量が多い場所は集客力の見込みがあります。
家賃比率売上に対して家賃が8~10%以内か売上に対する家賃の割合(家賃比率)は8~10%が理想とされ、この範囲を超えると利益を圧迫する可能性があります。
用途・業態制限重飲食(焼肉・ラーメンなど)に対応可能か契約書に「飲食不可」や「重飲食不可」といった制限が記載されている場合があり、営業内容によっては契約前に確認が不可欠です。

まず第一に、立地は飲食店経営において欠かせない要素です。ターゲットとなるお客様が日常的に通る場所であるかを慎重に見極めることが、集客の安定につながります。

次に、家賃比率は売上に対して家賃が占める割合であり、一般的な目安として8~10%以内に抑えることが理想とされています。これは、家賃が高くなると固定費が重くのしかかり、経営を圧迫する可能性があるためです。

また、用途や業態に関する制限についても注意が必要です。たとえば、焼肉やラーメンなど「重飲食」に対応していないケースがありますので、契約書や管理規約などで事前に必ず確認してください。



設備・インフラ面での重要ポイント

飲食店開業の成功には、物件選びの際に設備やインフラをしっかり確認することが不可欠です。まず「居抜き物件」と「スケルトン物件」では、設備の残存状況や導入コスト、自由度に大きな違いがあります。

居抜き物件とは前テナントが使用していた内装や厨房設備、排気ダクトなどが残された物件で、初期費用を大幅に抑えられ、短期間で開業できるのが大きな強みです(但し、造作譲渡金が掛かる場合有)。一方で、既存設備の劣化やレイアウトが自分の業態に合わない場合は逆に改修コストがかさむ恐れもあります 。

スケルトン物件は、器(スケルトン)の状態から自由に店舗内装を設計できるため、店舗コンセプトや動線を徹底的に追求したい方に適しています。ただし、内装や厨房、排水、換気設備などをすべて整える必要があり、コストや準備期間が居抜きに比べて大幅に増加します 。

どちらを選ぶにしても、電気・ガス・排水・排気などの設備容量は必ず現地で確認すべきです。特に厨房の使用状況を想定して、電力やガスの契約容量、排気ダクトやグリストラップなどのインフラ対応力をチェックし、不足がある場合には改修工事の見積もりを取っておくと安心です 。

さらに、厨房動線や看板設置場所など、営業導線に関わる要素を実際の動きを想定して確認することも重要です。導線の悪さは業務効率に直結しますので、現地で実際に歩いてみて作業のしやすさを体感することをおすすめします。

以下に、「居抜き物件」と「スケルトン物件」の比較表を掲載しますので、設備・インフラ面の検討にご活用ください。

項目居抜き物件スケルトン物件
設備の残存厨房・内装などが残っており初期費用を抑えられる設備は撤去済。自由設計可能だが工事費用が高い
初期費用相対的に安価、短期間で開業可能高額、時間がかかる傾向
設備確認事項既存設備の劣化や容量確認、導線の適合性電気・ガス・排水などインフラ整備の要確認

契約条件とリスク管理を正しく理解する

飲食店向けのテナント契約においては、契約形態や特約条項について十分な理解が不可欠です。まず、普通借家契約と定期借家契約では、賃貸契約終了後の取り扱いが大きく異なります。

契約形態特徴注意点
普通借家契約 期間満了後も借主の希望があれば更新可 貸主側からの解約には正当事由が必要で、安定性高い
定期借家契約 満了で契約終了、自動更新なし 更新料不要だが、途中解約不可が原則
共通の特約 中途解約や再契約に関する条件を定められる 条文をよく確認し、不明点は明文化を求める

普通借家契約では、貸主からの解約には法的に定められた「正当事由」が必要であり、借主が更新を希望すれば契約を維持できる安定性があります。

一方、定期借家契約はあらかじめ契約終了が定められており、更新料が不要で家賃が安くなる場合もありますが、原則として更新や途中解約ができません。再契約や中途解約を可能とする特約があるかどうか、事前に契約書で確認することが重要です。

また、定期借家契約では契約期間が1年以上であれば、貸主は満了の1年前から6か月前までに契約終了の通知を行わないと、終了を対抗できないとされています。通知が遅れると、契約終了を借主に主張できない可能性がありますのでご注意ください。

さらに、原状回復義務や造作譲渡(内装設備の買取や譲渡)の取り決めも慎重に確認しましょう。例えば、退去時にスケルトン状態への原状回復が求められるケースがあります。居抜き物件の場合でも契約書の定めにより、スケルトンに戻す必要がある場合があるため、契約書上の条件を明確に把握することをおすすめします。

このように、契約形態や特約内容、通知義務、原状回復・造作譲渡などを正しく理解し、契約前に不明点を明文化してもらうことで、将来的なリスクを軽減できます。

物件探しの方法と効率的な進め方

飲食店向けのテナント物件を探す際には、複数の情報ルートを組み合わせることで、効率よく理想に近い物件と出会うことができます。以下に、代表的な方法とその特徴をまとめました。

探し方のルート 特徴 メリット
不動産ポータルサイト インターネット上で広く公開されている物件情報 比較的手軽に情報を収集でき、相場把握にも有効です
開業支援サービスや専門サービス 飲食店開業に特化した物件紹介やマッチングを実施 未公開物件に出会える機会が増え、選択肢が広がります
現地調査(ご自身の足で探す) 街を歩き空き店舗やテナント募集を探す ネット未掲載の物件を発見し、地域の実情を肌で把握できます

まずインターネット上のポータルサイトを活用することで、エリアごとの家賃相場や物件の量を把握できます。これにより、予算感や希望条件を具体化できるうえ、比較検討もしやすくなります 。

次に、飲食店開業支援サービスや専門のマッチングサービスは、未公開物件や好条件の物件にアクセスできる重要な手段です。表に出ていない情報を入手できる可能性が高まり、効率的な情報収集が可能になります 。

さらに、ご自身の足で希望エリアを歩くことも非常に有効な方法です。実際に現地を歩くことで、「テナント募集」の貼り紙や空き店舗を見つけることができるだけでなく、通行人の層や近隣店舗との相性などリアルな情報を得られます 。

以上の三つのルートを並行して活用することで、ネット上だけでは見つからない優良物件に出会える可能性が高まります。探し方のバランスを考えながら、効率よく進めていくことが成功につながります。

まとめ

飲食店の開業に適したテナント物件を見つけるためには、まず立地や賃料、契約内容、設備に至るまで、さまざまなポイントを丁寧に確認することが大切です。特に、利用する客層や店舗の業態に合った条件を見極めることで、長期的に安定した営業を目指せます。また、現地調査や複数の情報収集を重ねることで、理想に近い店舗物件に出会える可能性が広がります。開業を目指す皆様は、細やかな準備を怠らず、自分の目で物件を見極める姿勢が成功への近道となります。




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